「本当にこの商品を買ってよかったのだろうか?」という不安を感じたことはありませんか?
今日は、そんな不安についてのお話です。
バイヤーズリモースとは?
バイヤーズリモースとは、人が大きな決断をしたとき「本当にこの選択は正しかったのだろうか?」と不安になる感情のことを言います。
マーケティングでのバイヤーズリモースの具体例としては、高額の買い物をした直後に抱く後悔の感情です。
自分の購入行動や判断が正しいかどうか不安に思う気持ちがバイヤーズリモースが起こる原因です。
バイヤーズリモースを解消することで、リピート購入につながるための事業収益が上がります。
バイヤーズリモースが企業に与える影響、生まれる原因、発生しやすい状況、防ぐ方法を知り事業収益への影響を考えましょう。
バイヤーズリモースが企業に与える影響
バイヤーズリモースとは、人が大きな決断をした時「本当にこの選択は正しかったのだろうか?」と不安になる感情のことであると説明しました。
主に、高額の買い物をした直後に抱く後悔の感情ではありますが、例え少額の状況でも発生する可能性はあります。
人により金銭感覚や用品やサービスに対する金額の価値は違うため、起こりうる可能性はあり得るのです。
近年ではインターネットの普及により通販の利用消費者が増えています。
特に、通販ビジネスに対して、バイヤーズリモースが与える影響は大変大きいのです。
バイヤーズリモースが通販時に発生する状況として「購入時のキャンセル」「購入後の返品」があります。
また、「カゴ落ち」もバイヤーズリモースが影響していると考えられます。
消費者が「本当にこの選択は正しかったのだろうか?」という購入の不安を感じさせないためにも、バイヤーズリモースへの対応方法を考えることが重要です。
バイヤーズリモースが発生しやすい状況
具体的に、バイヤーズリモースが発生しやすい状況とはどのような状況があげられるのでしょうか?
- 高額な商品やサービスを購入したとき(車や家など)
- 普段買うことがないような商品やサービス、価格のものを購入したとき
- 友人、知人などが異なる商品を愛用していると知ったとき
- 購入した商品の使用頻度が少ないとき
消費者の満足度は、購入直後がピークです。
購入後、消費者は商品の仕様や使い道、未来的な観点を冷静に考え始めると不安が増幅していきます。
バイヤーズリモースは、購入後に少しづつ気持ちが落ち着いたタイミングで起こりやすい感情なのです。
バイヤーズリモースはなぜ生まれる?
バイヤーズリモースはなぜ生まれるのでしょうか?
実は、バイヤーズリモースは消費者が「自分の選択や商品やサービスの購入は正しかったんだ」と思いたいときにおこる現象でなのです。
バイヤーズリモースが生まれる特徴があります。
- 商品やサービスの品質とは無関係に起きる
- 高額商品やサービスほど起こりやすく、購入直後から起こりやすい
- 商品やサービスを購入するまでに、難しい局面や問題がある場合に起こりやすい
バイヤーズリモースは、商品やサービスの質にかかわらず生まれるケースが多いです。
しかし、バイヤーズリモースを防ぐために商品やサービスの質を上げたとしても、一定の消費者の間ではバイヤーズリモースの不安感が発生するのです。
商品やサービスに不満がなくても、バイヤーズリモースは「購入時の難」「高額商品」という問題があれば生まれる可能性はあるのです。
ここで、注意点として。
消費者はバイヤーズリモースの不安感を解消したいだけであり、商品に対しての返品や返金を求めているのではないのです。
これは商品を購入するときの「購入時の難」の部分へのバイヤーズリモースの可能性があるということです。
「購入時の難」は「認知的不協和」とい心理状態にあるといえます。
「認知不協和」とは自分の感情に矛盾が生じた際に理屈をつけて不安な気持ちを解消しようという心理です。
先ほどお話した「自分の選択や商品やサービスの購入は正しかったんだ」と思いたいときにおこる現象でなのです。
「購入時の難」は、自分が商品を選択し購入するときに、「購入へ進むまで時間がかかった」や「スタッフの対応が好ましくなかった」「決済方法がわかりにくかった」「接続に時間がかかった」などの、なんらかの「難」を感じることを指します。
「購入時の難」はあったが、自分が選択した商品を購入し「選択は間違ってはいなかった」と矛盾した気持ちを解消するために
「商品が悪かった」「押し売りをされた」などの企業側にとって好ましくない根拠をつけるのです。
認知不協和は、消費者が無意識に不安を解消する方法を探している状態です。
そのため、企業側は消費者へ購入後のアフターフォローを行い、不安を緩和することが大切となります。
バイヤーズリモースを防ぐためには?
バイヤーズリモースを防ぐと
「ロイヤリティが高い顧客を育てることができる」
「商品やサービスのリピート率が高まる」
などのメリットがあります。
商品やサービスのロイヤリティが高まることにより、顧客の継続的な購入を期待することができます。
企業のファンになってくれることにより、愛着と信頼を得、新規顧客の誘導をしてくれるような顧客を育てることができるのです。
バイヤーズリモースを防ぐために、企業はどのような努力が必要なのでしょうか?
回避策はあるのでしょうか?
バイヤーズリモースを回避する方法
バイヤーズリモースを回避する方法は以下の方法になります。
顧客との接点を増やす
アフターフォローを徹底し、良好な関係性を築くことが大切です。
DMやサンキューレターなどで購入特典を送るなどの施策を行います。
アフターフォローは顧客の購入満足度を向上させることに繋がります。
ここで注意点は、購入直後のDMでは、再購入を促す内容は控えましょう。
まずは、「この商品やサービスを購入してよかった。友人に勧めたい」という気持ちを継続して持ってもらえるように徹底しましょう。
もし、再購入を促したい場合は、1か月後などにリピーター特典を用意し、
商品のリピート率の向上のため「次回購入時に利用できるクーポン」などのDMを送付しましょう。
リピーターだからといって、バイヤーズリモースがなくなるわけではありません。
ロイヤルカスタマーの顧客には通常の顧客との差別化を行うことも大切です。
VIP特典を送り、差別化を払います。
ロイヤルカスタマーには特にスピーディーな対応が重要です。
顧客は依頼から発送まで、スピーディーな対応を求めています。
スピーディーな対応は、徹底するように心がけてくださいね。
顧客に合わせた発信を行うことも心がけましょう。
心に響かないDMは顧客にとって不必要で不愉快になる可能性もあります。
セグメント訳を行い、セグメント別のDMを送付すると、期待値が上がります。
顧客にヒアリングをする
認知不協和を防ぐためにヒアリングを行います。
特に、具体的な購入理由をヒアリングするとよいでしょう。
DMアンケートなどを利用し、購入したメリットを顧客に探してもらいます。
そうすることで、顧客の認知不協和が解消され、商品やサービスの購入の正当化ができるのです。
顧客の口コミを公開する
「お客様の声」を公開しましょう。
特に、商品購入後に送付するDMには顧客の声を掲載しましょう。
第三者の感想や口コミはバイヤーズリモースを解消し回避する方法として大きな効力があります。
第三者の声を見ると、顧客側の感じていた最初の不安や後悔が「購入してよかった」という感情になるのです。
また、親しみを持ってもらうため手書きの掲載などは有効です。
上記にあげた回避策のように、顧客の目線に立ち顧客に寄り添うことでバイヤーズリモースを回避することができます。
バイヤーズリモースは防ぐことができるのです。
自社の製品を購入して、満足してもらうためにもバイヤーズリモースを意識しましょう。