どのような企業においても、新規顧客獲得のために施策を考え色々なパターンを組み、試行錯誤していることでしょう。
しかし、新規顧客の獲得ばかりを重視し、間近にいる大切な顧客を見落としてはいないでしょうか?
獲得した新規顧客が、リピート購入や継続購入、定期購入…と、自社の商品やサービスを引き続き必ず購入をしてくれるとは限りません。
さらに現在購入を検討している見込み客全ての顧客が、自社商品やサービスを購入にし、新規顧客となる可能性は絶対であるとは言えません。
新規顧客のために施策やコストの注力を尽くしているが、あまり成果がでないという現象は起きていませんか?
新規顧客も大切ですが「間近にいる大切な顧客を見落としてはいないか?」
「新規顧客より格段に購入に結び付けることのできる顧客がいるのではないか?」
もう一度自社の顧客の獲得について見直していきましょう。
掘り起こしとは?
「掘り起こし」という、マーケティング用語を知っていますか?
マーケティング用語で「掘り起こし」とは、休眠顧客を呼び起こすことを指します。
休眠顧客とは「過去に購入があった顧客」「初回購入後、再購入やリピート購入がない顧客」「今は放置された見込み顧客」のことです。
具体的に説明すると掘り起こしとは「過去に購入があったが長い間購入がなく、今は放置されている顧客を呼び戻し、自社の顧客に再度する」ということです。
新規顧客獲得に悩んでいる企業では是非「休眠顧客の掘り起こし」を検討するのはいかがでしょうか?
休眠顧客は少なくとも、一度は自社で商品やサービスを購入してくれているため、すでに自社に少しの信頼は持っていて、さらに商品やサービスに興味があるということになります。
休眠顧客は、新規顧客の獲得よりもコストの効率が良いです。
一度休眠顧客を掘り起こすパターンを作り成果を出すことができれば
休眠顧客は自社の顧客となり、リピーターとなり…大きな利益を生んでくれる重要な優良顧客になるはずです。
新規顧客の獲得よりも休眠顧客の掘り起こしが必要な理由とは?
休眠顧客の掘り起こしが必要な理由はなんでしょうか?
新規顧客の獲得は難しく時間がかかり、コストのかかることです。
さらに、インターネットが普及している現代では店頭販売、展示会、営業活動での新規顧客の獲得は変化を余儀なくされている時代です。
そのため現代では「働き方の変化への柔軟な対応」と「コストパフォーマンス」は重要なポイントとなります。
顧客を獲得するためには、オンラインでの営業はもっとも重要事項となっています。
オンラインでの顧客獲得はデメリット面も多いですが、メリット面も多いです。
いかに、オンラインでのメリット面を伸ばし、オンラインと上手に付き合っていくかは現代での
「働き方の変化への柔軟な対応」として生き残っていく方法といえます。
オンライン顧客の獲得の際のデメリットとしてあげられるのは、広告を出しやすい反面、関心の高くない顧客も紛れ込んでしまう点です。
そして、対面で顔を合わせられない顧客とオンラインで営業を書ける場合はなかなか意思の疎通がとれないという点があります。
このように、顧客を獲得するにあたっては、様々な壁に当たりくじけてしまうこが多々あります。
しかし、新規顧客への獲得が難しいと考える視点をシフトし、休眠顧客の掘り起こしを考えるとどうでしょうか?
既に「電話番号やメールアドレスなどの連絡先は獲得している」「過去にやり取りしたことがある」という
休眠顧客であれば、休眠顧客の中から見込み客を絞り、アプローチをかけるという掘り起しをすれば、顧客の獲得につながるという確率は高いのです。
休眠顧客とは、既存顧客でもあるのです。
そのため、新規顧客をがむしゃらに獲得するために出していた広告などのコストを抑え、
顧客の購入へ繋げることができるのも掘り起こし顧客の魅力の一つです。
休眠顧客のチェック方法&アプローチ方法とは?
休眠顧客は「過去に購入があった顧客」「初回購入後、再購入やリピート購入がない顧客」「今は放置された見込み顧客」と説明しました。
では、休眠顧客へアプローチしたい場合、どのようにアプローチ対象を絞ればいいのでしょうか?
「購買履歴」や「休眠期間」などは過去の購入データなどを確認すれば休眠顧客を絞ることはできますが、休眠顧客が「なぜ、一度自社の商品やサービスを購入しその後購入をしなくなったのか?」という理由がわからなければアプローチ方法は迷うものとなってしまいます。
原因がわからなければ顧客の心を掴むことはできません。
アプローチ方法を作成するには、まずは原因を解明しなくてはなりません。
休眠顧客が休眠状態になるまでの、チェックすべき利用状況
- 利用回数、頻度…何度利用があるか、どのくらいの利用頻度か
- 平均利用額…平均購入価格はどのくらいか
「利用回数、頻度」「平均利用額」をチェックし、休眠状態に陥るまでの状況を把握します。
- 利用頻度や利用額が高い数値
利用頻度や利用額が高い数値を出すのであれば、その顧客は優良顧客ということになります。
過去の優良顧客ということは、掘り起こしの可能性が大変高い顧客です。
優先的にアプローチする顧客ということです。
- 利用頻度や利用額が低い数値
利用頻度や利用額が低い数値を出す休眠顧客であれば、
再度購入した場合も、一度の購入でまた休眠してしまったり、少額の利用だけで休眠してしまう可能性があります。
また、利用頻度や利用額が高い数値を出す休眠顧客よりは再購入の可能性が低くなります。
再度の購入は見込みが低いため、切り捨ててしまっても問題ない休眠顧客ともいえます。
休眠期間のチェックをする
利用頻度や利用額が高い数値の休眠顧客を絞れたら、次は「休眠期間のチェック」を行っていきます。
商品やサービスによって、休眠期間は変わると思いますが、掘り起こしをおこなう際の、休眠期間は以下の通りです。
- 休眠期間が3ヵ月~半年以内
まだ、自社商品やサービスに興味を持っていると考えられます。
アプローチ対象としてアピールするにはとてもよい休眠顧客です。
- 休眠期間が1年以上
休眠期間が1年以上の長期間の場合は自社に興味や関心がなくなってしまっている可能性が高いです。
他社へ興味や関心をもっていて、本命の商品に流れてしまっている可能性が高いと考えられます。
休眠したきっかけをチェックしアプローチ施策を固める
なぜ、顧客が休眠してしまったのは、購入を止めてしまったのか、休眠に入ってしまった原因を調査することはもっとも重要です。
原因を探り、休眠のきっかけを正しく把握することで休眠理由別に休眠顧客に合わせた掘り起こしアピールをすることが可能となります。
- 商品やサービスの仕様と内容の変更
商品やサービスの仕様や内容の変更がきっかけとなり、休眠に入ってしまった顧客は、自社の商品を買う理由がなくなってしまったといえます。
商人やサービスを購入するメリットがなく、他社へ移行してしまった可能性もあります。
商品やサービスの仕様と内容について再度確認し、施策することで掘り起こすことは可能ですが、掘り起こすのに時間がかかると考えましょう。
- 商品やサービスの価格変動
商品やサービスの価格変動で休眠に入った顧客であれば、再度価格変動がある場合、掘り起こすことが可能です。
ただし、より安くサービスのよい他社へ移行してしまった可能性もあります。
掘り起こすのに手間がかかると考えましょう。
- 特別なきっかけや理由がない
特別なきっかけや理由がなく休眠している顧客に関しては、顧客側の都合で休眠している可能性が高いです。
1度DMでクーポンなどを配信し、掘り起こせる可能性があります。
アクションがあった顧客には、さらなる施策でアプローチするとリピーターになる可能性があります。
このように自社の顧客の行動パターンを見極め、各休眠顧客のパターンに合ったアプローチを施策し、掘り起こしていきましょう。