単品通販はメーカーなどの企業も参入している

[aside type=”normal”]単品通販においては、化粧品や健康食品などを販売しているメーカーが直で消費者までお届けすることのできるシステムとなっています。自社ブランドの商品のファンになっていただき、リピート購入してもらうことで、収益を上げていきます。[/aside]

目次

単品通販で売り上げをあげてリピート購入につなげる

リピート購入が得られるようになると、収益が安定します。数少ない商品数であっても定期的に購入してくれるお客様がいますので、リピート通販を行う場合には、商品はオリジナルの商品を開発します。商品企画は自社で行い、製造は別会社に委託する場合が多いです。

オリジナル商品にこだわる理由は、他社との価格競争を避けるためです。コンビニで売られているようなプチプラコスメなど有名商品を販売していても、リピート通販自体は成立しますが、どこでも買えるものであるために、安くすれば売れるという構図になります。しかし、値引きした結果、利益が残らず、売れているのに赤字経営ということも十分にあります。オリジナル商品であれば、お客様の中に「他社で買う」という選択肢はありませんので、必ず自社サイトでリピート購入されるようになります。

他社がいくら価格を下げても看過癒えありません。ただし、商品で差別化を図るためにはブランドが重要になります。「その商品でなければ解決しない」という価値が必要になります。そういった商品は原価が高く、利益率を確保するためには高価格で売る必要が出てきます。そのために敷居を下げる意味で、初回は「お試し購入」と題した低価格で販売し、気に入ったお客様が再度購入するときに本格で販売する企業が多いです。この手法を「2ステップマーケティング」といいます。

広告をうって、新規顧客を獲得し、リピート購入につなげる

重要になってくるのは「最終的な売り上げが新規獲得コストを上回ること」になりますので、初回購入時点では広告費がかさんで赤字になっていた場合でも、定期コースへの誘導を促すことで、既存顧客が多くなり、赤字が黒字に転換するときがきます。その最初の赤字の割合をCPOと言いこの値をどれくらい許容できるかも大切になっていきます。半年以内に回収するのであれば、CPOは8,000~15,000円の間で抑えるとよいとされています。

新規獲得に適している広告は、Googleなどの検索結果に表示するリスティング広告や、サイト・ブログの管理人に広告主になってもらうアフィリエイト広告が勧められています。SEO対策などをきちんと行うことでもCPOの改善につながったという事例もあります。リスティング広告においてはワンクリック当たりでいくらという方式で広告費が消費されます。サイトやブログによるアフィリエイト広告の場合には、販売数に応じて、広告料を後払いで支払う形で計上します。

ネットで販売を行う場合には、顧客リストというのは大切なものになりますので、毎月、毎年分析を行って、どれくらいの新規のお客さんがついて、どれくらいのリピーターになってくれたかということを調べる必要があります。数字で検証していくことが必要になりますので、数字に見慣れておくといいでしょう。

高い収益を実現するマーケティング戦略

定期コース

一度使って気に入った商品があると同じ商品を買い続けるのが単品リピート通販のお客様の特徴になります。その習慣を高い収益性と転換していくのが「定期販売」という事業モデルです。

定期購入の人数が増えれば増えるほど、ストック収入として、積みあがっていきますので、継続性安定性が高く、経営を行っていく上でも重要な収入源になります。最近では、健康食品はもちろん、化粧品でも定期コースを収益の柱としている企業が増えています。販売方法には、1ステップと2ステップの二つのオファーに分類されます。それぞれの特徴は以下の通りです。

1ステップ 2ステップ
CPO 高い 低い
LTV 低い 高い
投資回収にかかる費用 短い 長い
PDCAの難易度 低い 高い
CRMの工数 少ない 多い

1ステップとは1回目から本製品を販売する手法です。初回は安くなるなどのサービスがある場合もあります。デメリットは2ステップ販売と比べて初回購入に至る可能性が低くなります。したがって、広告を打って購入に結び付くまでには時間もかかり、広告のCPOは高くなります。1ステップで販売した場合には、1回目から本製品を購入することや、定期購入してくれますので、広告で投入した資金を回収する期間は短くて済みます。

また、2ステップ販売と比べると事業モデルがシンプルにできているので、定期販売モデルが機能することで、CRMの複雑な工程を整える必要もないということがあります。見るべきKPIも少ないため、手の足りないスタートアップ時には向いている手法になります。販売が軌道に乗って収益が上がってきた場合には、トライアルなどのサービスもつけるとよりお客さんが集まる可能性もあります。

ツ―ステップの場合は、トライアルや無料モニターなどのお試し商品の申し込みを広告のオファーにします。メリットはお客さんが定期コースに加入すれば、継続的に購入する確率は高くなっていますので、初期には1ステップ手法で購入している場合であっても、2ステップのオファー設計に変更した場合に、CPO効率が改善する場合も多いです。

また、お試し商品を使って、実感や納得をしたうえで本製品を購入するため、継続的に使ってもらえる確率が上がっていますので、LTVが高くなりやすいというメリットもあります。デメリットとしては、成功モデルの構築に難易度が高いことです。ステップメールや購入引き上げの際の専用LP、オフライン同梱物、アウトバンド、DMといった施策もテストしていくことが求められ、工数がかかります。

また、引き上げ率やCPAなどの指標もよく見ておく必要が出てきます。顧客獲得だけでも難しい中で、CRMと合わせた「2正面作戦」は厳しいという企業も多いかと思います。

単品通販の企業はリピーターを確保して収益を得る。

単品通販に参入する企業の多くは少ない品数で、定期的に購入してくれるお客さんを見つける手法で利益を上げていきます。その中には、最初から定期購入に結び付ける1ステップの手法と、トライアルや無料モニターを経て購入に結び付ける2ステップの手法があります。短期間で投資資金を回収して、利益確保に備えたい場合にはワンステップによる手法で販売していくことがいいと言われています。

最初から商品を購入することになりますので、すこし敷居が高くなり、解約なども多くなる可能性もありますので、LTVなどは低くなる可能性もありますが、とりあえず始めるといった場合にはおすすめされている手法です。

独立系の通販専業業者の場合には、1ステップ手法での販売がメインになっていますが、1ステップオファーの場合には、お客さんを得ることが難しくなってきているため、LTVを担保として、初回購入時のハードルを下げるなどの工夫を取り組むことが必要になります。一方で、数十億円の売上や大手企業のメーカー通販など、潤沢な資金がある場合には、2ステップの手法を用いている場合も多いです。

オファーをどちらにするかという点においては、使える資金の状況や黒字化を達成するまでの期間などの経営的な事情を踏まえた上で判断することが勧められています。1ステップを取るか、2ステップにするかというのは途中で変更しづらいファクターでもあるために、決定する際には細心の注意が必要です。

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