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    LINEショップカードの作り方と活用術|紙のポイントカードを電子化する

    LINEショップカードは、紙のポイントカードをLINE上で再現できる機能です。全プランで追加費用なく使えるため、カードの印刷代とスタンプ管理の手間をそのまま削減できます。

    ただし、紙のカードの設計をそのまま持ち込むと、うまく機能しないことがあります。「10個貯めて1つ無料」という慣習的な設定は、来店サイクルの長い業種では到達までに20か月かかる計算になり、途中で忘れられてしまうためです。

    この記事では、作り方の手順に加えて、ゴールを何ポイントに設定すべきかを来店サイクルから逆算する方法を解説します。紙からの移行手順と、運用後に見るべき指標まで扱います。

    この記事の要点(3行まとめ)

    • ショップカードは全プランで無料。紙のカードの印刷代・管理工数をそのまま削減できる
    • 成否を分けるのはゴールポイント数。紙の慣習ではなく「来店サイクル × 必要来店回数」で到達期間を計算してから決める
    • カードを公開停止にすると特典チケットも使えなくなり、復活できません。運用開始前に必ず把握しておく仕様

    この記事が向いている人: 紙のポイントカードを運用中、または導入を検討している飲食店・美容室・小売店のオーナー。LINE公式アカウントは開設済みの方

    向いていない人: まだアカウントを開設していない方(LINE公式アカウントの作り方から始めてください)

    この記事の目次

    LINEショップカードとは|紙のポイントカードとの違い

    LINEショップカードは、来店や購入のたびにポイントを貯め、規定数に達すると特典を渡せる機能です。ユーザーはLINEアプリ内でカードを保有するため、カードを持ち歩く必要がありません。

    紙のカードとの違い

    項目紙のポイントカードLINEショップカード
    発行コスト印刷代がかかる無料
    紛失・忘れ発生する発生しない
    ポイント付与スタンプを押すQRコードを読み取ってもらう
    有効期限の管理手作業自動(期限前の通知も設定可)
    利用状況の把握困難分析画面で確認できる
    顧客との接点カード提示時のみ配信でいつでも接触できる

    最も大きい違いは最後の2つです。紙のカードは配って終わりですが、LINEショップカードは利用データが残り、カード保有者へメッセージを送れます。

    費用はかからない

    ショップカードはLINE公式アカウントの標準機能で、コミュニケーションプラン(月額0円)を含む全プランで利用できます。カードの発行枚数による課金もありません。

    ただし、カード保有者へメッセージを配信する場合は通常のメッセージ通数を消費します。プランごとの通数はLINE公式アカウント料金プラン徹底比較で確認してください。

    友だち追加の動機にもなる

    ショップカードを使うにはLINE公式アカウントを友だち追加する必要があります。つまり「ポイントカードを作りますか」という声かけが、そのまま友だち追加の導線になります。紙のカードを配っていた店舗ほど、この置き換えは自然に進みます。

    ゴール設計が成否を分ける|来店サイクルから逆算する

    ショップカードで最も重要な設定はゴールポイント数です。ここを紙の慣習のまま決めると、業種によっては到達不可能な設計になります。

    到達期間を計算する

    考え方は単純です。次の式で、ゴールまでにかかる期間を出します。

    > ゴール到達までの期間 = (ゴールポイント数 ÷ 1回あたり付与ポイント)× 来店サイクル

    紙の慣習である「10個で1つ無料」を、1回1ポイント付与でそのまま適用すると次のようになります。

    業種来店サイクルの目安10ポイント到達までの期間
    飲食店(日常利用)月2回約5か月
    小売店月1回約10か月
    美容室・サロン2か月に1回約20か月
    クリニック(定期通院外)半年に1回約5年

    飲食店なら5か月で到達できますが、美容室では20か月かかります。その間ずっとカードを覚えていてもらえるかを考えると、同じ10ポイントという設定が業種によって意味を変えることが分かります。

    業種別の推奨ゴール数

    来店サイクルから逆算すると、目安は次のようになります。到達までの期間を半年前後に収めるのが一つの基準です。

    業種推奨ゴール1回あたり付与到達までの目安
    飲食店(日常利用)10ポイント1ポイント約5か月
    小売店5〜6ポイント1ポイント約5〜6か月
    美容室・サロン3〜4ポイント1ポイント約6〜8か月
    高単価サービス3ポイント1ポイント来店3回

    これは来店サイクルからの逆算値であり、実測値ではありません。運用しながら到達状況を見て調整してください。

    「低いほどよい」わけでもない

    ゴールを低く設定すると到達しやすくなりますが、特典の原価が来店単価に対して重くなります。ゴール到達1回あたりの特典原価 ÷ ゴールまでの累計売上が、販促費として許容できる比率に収まるかを確認してください。

    たとえば客単価1,000円の飲食店で、10回来店(累計1万円)に対してドリンク1杯(原価100円程度)なら販促費は1%です。一方、3回来店で1,000円分の割引なら、累計3,000円に対して33%となり成立しません。到達しやすさと原価のバランスで決めます。

    業種ごとの来店サイクルの考え方は、飲食店がLINE公式アカウントで集客する方法美容室のLINE集客完全ガイドでも扱っています。

    [要一次情報] 支援先の業種別ゴール到達率があれば、上表の推奨値を実測裏づけつきに置き換えられます。

    離脱を防ぐ2つの装置|カード取得ボーナスと中間ゴール

    ゴールを適切に設定しても、ゼロから貯め始める心理的な負担は残ります。これを緩和する設定が2つ用意されています。

    カード取得ボーナス

    カードを取得した時点で、通常より多いポイントを付与できる設定です。「0ポイントから10ポイントを目指す」より、「2ポイント持った状態から10ポイントを目指す」ほうが、始めた感覚を持ってもらいやすくなります。

    初回の来店時にカードを作ってもらう場合、取得ボーナス1〜2ポイントを設定しておくと、その場で複数ポイントが入った状態になります。

    中間ゴール(ゴール前特典)

    公式マニュアルでは「ゴール前の特定のポイントに達した場合に付与する特典および特典を付与するポイントを設定できます」と説明されています。ゴールまでの途中に、小さな特典を置ける機能です。

    ゴールが10ポイントなら、5ポイント時点で小さな特典を設定します。中間地点で一度成功体験があると、後半の離脱を減らせると考えられます。

    特典チケットの設計

    特典は「特典チケット」として配布されます。設定時の注意点は次のとおりです。

    • 有効期限: 獲得日からの期間を設定するか、期限なしにできます。期限を設けると来店を促せますが、短すぎると使われずに終わります
    • 内容の具体性: 「割引」ではなく「ドリンク1杯無料」「500円OFF」のように、何がもらえるかを明示します
    • 利用条件: 併用可否や対象商品の制限があれば明記します

    LINEショップカードの作り方【5ステップ】

    設定は管理画面の「ツール」→「ショップカード」から行います。特典の内容が決まっていれば30分程度で完了します。

    ステップ1: ゴールと特典を決める

    管理画面に入る前に、前章の逆算でゴールポイント数を決め、特典の内容と原価を確定させておきます。ここが決まっていないと、設定画面で手が止まります。

    ステップ2: カードを作成する

    「ツール」→「ショップカード」→「ショップカードを作成」から進みます。設定する主な項目は次のとおりです。

    設定項目内容
    デザイン用意されたテンプレートから選択。背景画像も設定可能
    ゴールまでのポイント数前章で決めた数値を設定
    有効期限最終利用日または初回利用日を基準に設定
    有効期限の通知期限前に自動配信する日数を設定
    カード取得ボーナス初回付与の追加ポイント
    ゴール前特典中間ゴールの位置と特典

    ステップ3: 特典チケットを作成する

    ゴール到達時に配布する特典チケットを作ります。背景画像はサンプル画像からも設定できます。有効期限は獲得日からの期間、または期限なしを選べます。

    ステップ4: ポイント付与用QRコードを発行する

    店頭でユーザーに読み取ってもらうQRコードを作成します。コード名のほか、読み取り期限などが設定できます。

    QRコードは複数作成できるため、用途を分けられます。

    • 通常来店用(1ポイント)
    • キャンペーン用(期間限定で2ポイント)
    • 特定商品購入用

    ステップ5: 公開して店頭に設置する

    公開後、QRコードを印刷して店頭に設置します。レジ横、テーブル、会計時に提示するカードなど、会計のタイミングで自然に読み取れる位置に置くのが基本です。

    あわせて、リッチメニューにショップカードへの導線を設置しておくと、ユーザーが自分のポイント数を確認しやすくなります。設置手順はLINEリッチメニューの作り方で解説しています。


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    ポイント付与の店頭オペレーション設計

    ショップカードの成否は、設定よりも店頭の運用で決まります。スタッフが声をかけなければ、QRコードは読み取られません。

    声かけのタイミングを固定する

    「会計後、レシートを渡すときに案内する」のように、タイミングを一つに固定してください。判断をスタッフに委ねると実施率が下がります。

    声かけの文言を用意する

    スタッフが迷わないよう、短い定型文を決めておきます。

    初回のお客様への例

    「LINEのポイントカードはお持ちですか。◯回で【特典内容】がもらえます。こちらのQRコードから作れます」

    2回目以降のお客様への例

    「ポイントお付けしますので、こちらを読み取ってください」

    読み取り忘れへの対応方針を決めておく

    会計後に「ポイントを付け忘れた」と言われるケースは必ず発生します。後から付与できるかどうか、店として方針を決めておいてください。運用ルールがないと、スタッフごとの対応にばらつきが出ます。

    飲食店での導線設計は飲食店向けLINEリッチメニュー活用術も参考になります。

    紙のポイントカードから移行する手順

    既存の紙カードがある場合、いきなり切り替えると混乱します。段階的に移行してください。

    ステップ1: 併用期間を設ける

    3〜6か月程度、紙とLINEの両方を有効にします。紙のカードを持っているお客様が使い切るまでの猶予です。

    ステップ2: 移行特典を用意する

    LINEへの切り替えを促すため、移行時のボーナスを設定します。紙のカードの残りポイント数に応じてLINEカードにポイントを付与する方法が分かりやすい形です。

    ステップ3: 紙カードの新規発行を止める

    併用期間の途中で、紙カードの新規発行を停止します。既存カードは引き続き有効とし、新規のお客様はLINEのみに案内します。

    ステップ4: 紙カードの受付を終了する

    告知した期日で紙カードの受付を終了します。終了日は紙カードに明記するか、店頭に掲示して周知してください。

    高齢層への配慮

    LINEを使っていないお客様がいる場合、完全移行が難しいことがあります。主要顧客層のLINE利用率を確認してから移行時期を決めてください。 無理に切り替えると、既存客の離反につながります。

    友だち追加の導線設計はLINEで友だちを増やす10施策にまとめています。

    運用前に知っておくべき注意点

    設定前に把握しておくべき仕様があります。特に1つ目は、知らないと取り返しがつきません。

    公開停止すると特典チケットも使えなくなる

    公式マニュアルには、カードを公開停止にした場合は特典チケットも利用できなくなる旨が明記されています。しかも一度停止すると復活できません。

    一方で、カードが有効期限切れの場合は、特典チケットの利用は引き続き可能とされています。有効期限切れと公開停止で扱いが異なる、という非対称な仕様です。

    つまり、お客様が持っている未使用の特典チケットがある状態でカードを公開停止にすると、それらが一斉に使えなくなります。設計をやり直したい場合でも、安易に公開停止しないでください。 変更したい場合は、まず未使用チケットの状況を確認し、告知期間を置いてから対応します。

    有効期限の基準を決める

    カードの有効期限は「最終利用日」または「初回利用日」を基準に設定できます。

    • 最終利用日基準: 来店するたびに期限が延びる。継続利用してもらいやすい
    • 初回利用日基準: 全員が同じ期間で切れる。キャンペーン的な運用に向く

    リピート促進が目的なら、最終利用日基準が適しています。あわせて、期限前に自動通知する日数も設定しておくと、失効前の来店を促せます。

    通知の頻度に注意する

    有効期限の通知や特典の案内を送りすぎると、ブロックにつながります。ショップカード関連の配信は必要最小限にとどめてください。配信設計全般の考え方はLINEのブロック率を下げる7つの設計術で解説しています。

    効果測定|見るべきは「使用率」

    ショップカードは発行して終わりではありません。分析画面で運用状況を確認できます。

    確認できる指標

    公式マニュアルによれば、次の指標が確認できます。

    指標内容
    有効カード発行済みカードのうち有効状態にあるものの数
    発行済みカード有効・無効を問わない発行枚数
    付与ポイントの合計発行したポイントの総数
    来店ポイント総発行ポイントのうち来店で獲得された分
    カード取得ボーナス取得時ボーナスとして付与された分
    有効期限切れ失効したポイント数
    発行済み特典チケットゴール到達により発行されたチケット数
    使用済み特典チケット実際に使用されたチケット数
    使用率発行済みに対する使用済みの割合

    最重要指標は使用率

    発行枚数が増えても、特典が使われていなければリピートは起きていません。発行済み特典チケットに対する使用済みの割合=使用率が、施策が機能しているかを示す指標です。

    状態考えられる原因打ち手
    発行枚数が伸びない店頭の声かけが実施されていない声かけタイミングと文言を固定する
    ポイントは貯まるがゴール到達が少ないゴールが遠すぎるゴール数を下げる/中間ゴールを設ける
    発行済みチケットが使われない特典の魅力不足/期限が短い特典内容を見直す/期限前に通知する
    有効期限切れが多い来店サイクルと期限が合っていない期限の基準と長さを見直す

    見直しのサイクル

    来店サイクルの2〜3周分(多くの業種で3〜6か月)は同じ設定で運用してから判断してください。ショップカードは効果が出るまでに時間がかかる施策のため、短期間で変更すると評価ができません。

    来店を促す配信を自動化しておくと、カードの存在を思い出してもらえます。設計方法はLINEステップ配信の作り方で解説しています。

    [要一次情報] 業種別の使用率の実測データがあれば、上表に「使用率◯%を下回ったら見直す」という具体的な判断ラインを置けます。

    よくある質問

    LINEショップカードは無料で使えますか?

    はい。LINE公式アカウントの標準機能で、コミュニケーションプラン(月額0円)を含む全プランで利用できます。カードの発行枚数による課金もありません。ただし、カード保有者へメッセージを配信する場合は通常のメッセージ通数を消費します。

    ゴールは何ポイントに設定すればいいですか?

    自店の来店サイクルから逆算してください。「(ゴールポイント数 ÷ 1回あたり付与ポイント)× 来店サイクル」で到達までの期間を計算し、半年前後に収まる数値が一つの基準です。来店サイクルが月2回の飲食店なら10ポイント、2か月に1回の美容室なら3〜4ポイントが目安になります。なお、ゴールまでのポイント数は1〜50の範囲で設定できるとされています。

    ポイントはどうやって付与しますか?

    管理画面で発行したポイント付与用のQRコードを、お客様にLINEアプリで読み取ってもらいます。QRコードは複数作成でき、コード名や読み取り期限などを設定できます。通常来店用とキャンペーン用で付与ポイント数を変えるといった使い分けも可能です。

    カードの設定を後から変更できますか?

    設定内容の変更は可能ですが、カードを公開停止にすると特典チケットも利用できなくなり、復活できません。お客様が未使用の特典チケットを持っている状態で停止すると、それらが一斉に無効になります。設計をやり直したい場合は、未使用チケットの状況を確認し、告知期間を置いてから対応してください。なお、カードが有効期限切れになった場合は、特典チケットの利用は引き続き可能です。

    紙のポイントカードから移行するにはどうすればいいですか?

    3〜6か月の併用期間を設けるのが基本です。まず両方を有効にし、紙カードの残ポイントに応じてLINEカードにポイントを付与する移行特典を用意します。その後、紙カードの新規発行を停止し、告知した期日で受付を終了します。主要顧客層のLINE利用率が低い場合は、無理な完全移行を避けてください。

    まとめ

    LINEショップカードは全プランで無料で使える機能です。紙のカードの印刷代と管理工数を削減できるうえ、利用データが残り、カード保有者へ配信もできます。

    ただし、紙の「10個で1つ無料」をそのまま持ち込むと失敗します。ゴールポイント数は「(ゴールポイント数 ÷ 1回あたり付与ポイント)× 来店サイクル」で到達期間を計算し、半年前後に収まるよう設定してください。あわせて、カード取得ボーナスと中間ゴールで途中離脱を防ぎます。

    運用開始前に必ず把握しておくべき仕様が1つあります。カードを公開停止にすると特典チケットも使えなくなり、復活できません。 設計変更が必要になっても、安易に停止しないでください。

    効果測定では発行枚数ではなく使用率を見ます。来店サイクルの2〜3周分は同じ設定で運用してから判断してください。リピート施策全体の設計はLINE集客の完全ガイドで解説しています。


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