通販業界の市場規模ってどうやって調べればいいの?今更聞けない…!【簡単!算出方法も伝授】


いきなりですが、市場の数は産業の数だけあります。
日本には現在約200を超える市場があるといわれていますが、うち、令和元年に経済産業省より国内のBtoC-ECの市場規模は19.4兆円、BtoB-ECは353兆円に拡大していると発表されました。

市場規模とは?

「市場規模」は事業を起こすのに知っていて当たり前ではありますが、具体的に説明してほしいといわれた際に、「何に使えるの?」「何のために必要なの?」「どこで確認できるの?」と質問されると思わず口籠(くちごも)ってしまいませんか?
「うまく説明できない」「実はよく知らない」なんて、今更聞けない市場規模について、メリットと必要性も合わせて見ていきましょう。

市場規模はその名のとおり、市場の規模、市場の大きさのことを指します。
「通販業界の市場規模」と言われれば、通販業界に特化した市場の大きさということになりますね。
もっと詳しく説明すると、その市場(業界や商品)の1年間の売上総額のことを指します。
市場の1年間の売上総額がいくらかを割り出せば、市場の規模を算出できるということです。市場規模は、基本的に省庁、業界の団体や調査会社によって発表されます。
多くの場合、調査結果について省庁や業界団体では無料で公表されています。そして、民間での調査会社では、調査結果を販売していますので、購入することが可能です。

通販業界の市場規模については、経済産業省はもちろん、公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)でも発表されていますので、参考にしてみてくださいね。

▼『電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました』経済産業省より
https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003.html

▼公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)
https://www.jadma.or.jp/

▼『売上高調査(統計)』JADMAより
https://www.jadma.or.jp/statistics/sales_amount/

市場規模の分析は必要なのか?~市場調査は、売上増加に繋がるという大きなメリットを持っている~

市場規模の分析はさほど必要なく、他社の傾向や売れている企業の真似をすればいいと考えてはいませんか?
特に、通販業界では他社企業にならった販売をしていると、ただの横並びになりかねません。横並びの販売ばかり繰り返していると、突出した特徴もないため顧客に贔屓されることもありません。そのため、大手に顧客は流れ、早い段階で顧客離れが起こります。
顧客離れや急激な売上低下を防止するためにも、市場規模を分析し、通販業界の動向を調査しておきましょう。

通販業界の動向を調べるにはどうすればいいのか?
そこで、市場規模の出番なのです。

まずは、簡単に市場規模の分析の仕方を見ていきましょう。
「令和元年に経済産業省より国内のBtoC-ECの市場規模は19.4兆円、BtoB-ECは353.0兆円に拡大していると発表された」と冒頭でお話ししました。
『電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました(経済産業省より)』(https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003.html)にある「日本のBtoC-EC市場規模の推移」のグラフの通り、BtoC-EC(消費者向け電子商取引)の市場規模は2017年に約16兆円、2018年に約18兆円、2019年に約19.4兆円と年々拡大していることが読み取れます。
よって、BtoC-ECの市場はこれからも国内で拡大していくことが推測できますね。
市場が拡大しているということは、顧客が増えているということです。
と、いうことはBtoC-ECの市場に飛び込めば、数年は売上の期待ができるということです。

このように、単純に市場規模を確認しただけでもこれからの事業計画や見直しに役立てることができます。

市場調査は情報収集の一つであり、大切なマーケティングへの動向予測の手段です。

現在、新たに始めたいと考えている事業の市場規模を知っておくことにより、狙っている市場に手を出して成功するのかを検討することができます。

具体例を出すと先ほどあげた推測のように、「BtoC-EC(消費者向け電子商取引)の市場が年々拡大しているためBtoC-ECへ今年こそ参入するのが正解なのか?」それとも、「BtoB-EC(企業間電子商取引)の市場で例年通りBtoB-ECのみにアプローチしていくのが正解なのか?」など分析をし、通販業界でのターゲットを絞って今後の事業の方向性を定める資料に市場規模はなってくれるのです。

そして、市場規模を深く探れば探るほど、最新のトレンドを把握することはもちろん、ユーザーのニーズを知ることができます。
さらには、顧客の購入行動(市場動向)、競合他社の分析も得られるため、他社の長所からヒントを得て改善案を生み出すこともできますし、トレンドやユーザーニーズから分析できる新商品へのアイディア、価格の設定、広告の打ち出し方まで、ダイレクトに売上につながるヒントを市場調査からは得ることができるのです。

 

調査した数値で現段階の市場規模を把握したい。~計算式に当てはめ、市場規模を推定!算出してみよう~


「うまく説明できない」「実はよく知らない」という点は、先ほどの「市場規模とは?」の項目で解消できたとは思いますが、省庁や調査会社が独自に調査して結果を発表しているのは分かったけど、「算出方法ってどうするの?」と言われると、説明できるでしょうか?

また、「経済産業省や業界団体、調査会社の結果は待っていられない!調査結果を購入せずに今すぐ自分で市場規模を確認したい」「通販業界でもニッチな市場を調査したい」という人は、市場規模の算出方法で計算をし、市場規模の予測をしましょう。

目次

フェルミ推定=予想のつかない数値を短時間で論都的思考能力に基づいて算出する方法

▼フェルミ推定で算出できる一般的な市場規模の計算方法を4つ紹介します。

・見込み客×購入価格=市場規模(月もしくは年)
・顧客数×顧客単価×頻度=市場規模
・需要×平均単価=市場規模
・1店舗当たりの売上高÷店舗数=市場規模

独自で市場規模を調べたいといった場合、このような市場規模の算出計算式を使用し、大まかな市場規模を算出することができます。

例えば、

「見込み客×購入価格=市場規模(月もしくは年)」

の計算式で市場規模を算出したい場合は、以下のような流れで算出していきます。

1.見込み顧客数を出す。
総務省などの総人口数を参考とし、日本の化粧品を使用する人数(ターゲットユーザー)から化粧品を使用しない人(ノンターゲットユーザー)を引いた数で「見込み客」を出す。

2.購入価格を調査する。

3.見込み客×購入価格=市場規模(月もしくは年)に数値を当てはめて市場規模を出す。

 

「顧客数×顧客単価×頻度=市場規模」
の計算式で市場規模を算出したい場合は、単価や頻度などは独自で推測し設定していきます。そのため、月(もしくは年に)通販で化粧品を購入する頻度を設定後、化粧品を月に(もしくは年に)購入している価格を用意もしくは設定します。
もちろん、事前に調査しわかっている結果数値があれば、その数値を当てはめて計算します。

 

「1店舗当たりの売上高÷店舗数=市場規模」の計算式でも出すことができます。
この計算式の場合は、調べると情報が出てくるため大変調査しやすく、確実に近い市場規模を算出することができます。

このように様々な計算式で、簡単に市場規模を出すことができます。


一見、「市場規模」「市場調査」と言われると、難しく固いイメージがありますが、このように簡単に計算して算出することができます。

特に通販業界に関しては、現在ゆるやかな拡大に変異してはいますが、近年のインターネットやスマートフォンの普及により、まだまだ発展途上ともいえる業界です。そのため、市場の情報も少なく、欲しい情報が手に入らないという場合も多いです。
だからこそ、独自で市場規模を算出し、分析をして計画に役立てることが大切なのです。
是非、市場規模算出方法を活用して、成功への導きとして活用してくださいね。

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