LINEの配信を画像にしたいとき、選択肢はリッチメッセージとカードタイプメッセージの2つです。画面下部に常時表示されるリッチメニューとは別の機能で、この3つを取り違えたまま画像を作ると、サイズが合わずに作り直しになります。
リッチメッセージは、1枚の画像にタップエリアを設定して配信する機能です。カードタイプメッセージは、カードを横に並べて最大9枚まで送れるカルーセル形式です。1画面で1つのことを伝えるならリッチメッセージ、複数の候補から選ばせるならカードタイプメッセージ、というのが基本の使い分けになります。
この記事では、まず3つの機能の役割分担を整理したうえで、それぞれのサイズ仕様・作成手順・使い分けの判断軸を解説します。画像を作り始める前に、どのサイズで作るかを確定できる構成にしています。
この記事の要点(3行まとめ)
- リッチメニュー=常時表示/リッチメッセージ=1枚の画像/カードタイプメッセージ=最大9枚のカルーセル。作りたいものがどれかを先に決める
- リッチメッセージは幅1040pxが基準。テンプレートは正方形・横長・縦長・カスタムの4分類で、カスタムはタップ範囲が1箇所しかない
- カードタイプメッセージは4種類で推奨比率が違う(プロダクト/ロケーション 1.54:1、パーソン 1:1、イメージ 1.11:1)
この記事が向いている人 / 向いていない人
向いている人
- LINE公式アカウントの配信を画像付きにしたい運用担当者
- 画像を自作する、または外注にサイズを指示する立場の人
- リッチメニューとリッチメッセージの違いが曖昧なまま運用している人
向いていない人
- トーク画面下部の固定メニューを作りたい人(それはリッチメニューです。LINEリッチメニュー完全ガイドとLINEリッチメニューのサイズ一覧を参照してください)
- まだLINE公式アカウントを開設していない人(先にLINE公式アカウントの作り方で開設してください)
- 配信の反応率が何倍になるかの数値を探している人(後述のとおり、公式に公表された数値はありません)
リッチメッセージとは|リッチメニュー・カードタイプメッセージとの違い
リッチメッセージは、画像1枚にタップエリアを設定して配信するメッセージです。LINEヤフーの公式マニュアルでは「画像やテキスト情報を一つのビジュアルにまとめ、簡潔で分かりやすい訴求を実現できる機能」と説明されています。
混同しやすい3つの機能は、表示される場所と役割が違います。

3機能の役割分担
| 機能 | 表示される場所 | 役割 | 主なサイズ基準 |
|---|---|---|---|
| リッチメニュー | トーク画面下部に常時表示 | いつでも押せる導線を置く | 幅2,500px |
| リッチメッセージ | 配信・自動応答のメッセージとして | 1画面で1つのことを伝える | 幅1,040px |
| カードタイプメッセージ | 同上(カルーセル形式) | 複数の候補から選ばせる | カード種類ごとの比率 |
リッチメニューは配信しなくても常に表示されているのに対し、リッチメッセージとカードタイプメッセージはメッセージとして送られる点が最大の違いです。つまり後者2つは配信のたびにメッセージ通数を消費します。
どれを作るべきかの一次判断
- 「予約」「メニュー」「アクセス」などいつでも押せる場所を作りたい → リッチメニュー
- 「今週末のイベント」「新商品1点」など1つの訴求を配信したい → リッチメッセージ
- 「今月のおすすめ5品」「スタッフ紹介」など複数を並べて選ばせたい → カードタイプメッセージ
設定できるアクションの種類
リッチメッセージのタップエリアには、リンク・クーポン・テキストの3種類のアクションを設定できます。テキストを選ぶと、タップした人のトークにそのテキストが送信されます。自動応答のキーワードと組み合わせる使い方ができます。
リッチメッセージのサイズとテンプレート仕様
リッチメッセージの画像は、幅1,040pxが基準です。高さがテンプレートによって変わります。
公式マニュアルには正方形(1,040×1,040)とファイルサイズ上限(10MB以下)が明記されています。テンプレート分類ごとの高さは、独立した複数の解説で一致している値を掲載します。
テンプレート別の画像サイズ
| 分類 | 画像サイズ(px) | 用途の目安 |
|---|---|---|
| 正方形 | 1,040 × 1,040 | 標準。迷ったらこれ |
| 横長 | 1,040 × 350 / 700 / 585 | バナー的に軽く見せたいとき |
| 縦長 | 1,040 × 1,300 / 1,850 | 情報量を多く載せたいとき |
| カスタム | 1,040 × 520〜2,080 | 自由な高さで作りたいとき |
カスタムテンプレートはタップ範囲が1箇所
ここが最も多い失敗です。カスタムテンプレートは、画像全体で1箇所しかタップエリアを設定できません。
縦長のカスタム画像に「予約はこちら」「メニューを見る」「アクセス」と3つのボタンを描いても、どこを押しても同じリンクに飛びます。複数のリンクを設定したい場合は、タップエリアが分割された正方形・横長・縦長のテンプレートを選んでください。
公式マニュアルにも「タップエリアが分割されたテンプレートを選択すると、それぞれのエリアにアクションを設定できる」と記載されています。
ファイル形式・容量・文字数の上限
- ファイルサイズ:10MB以下
- 1アクションごとのURL:1,000文字まで
- アクションラベル:最大100文字
アクションラベルは画面に表示される文言ではなく、管理・分析上の識別名です。あとで効果を見るときに区別がつく名前を付けておくと、配信ごとの比較が楽になります。
リッチメッセージの作り方【5ステップ】
作成場所は管理画面の「メッセージアイテム」です。配信画面から直接は作れないため、先に作ってから配信画面で呼び出す流れになります。

手順
- 管理画面でリッチメッセージを開く:[ホーム]→[メッセージアイテム]→[リッチメッセージ]→「作成」
- タイトルを入力し、テンプレートを選ぶ:正方形・横長・縦長・カスタムから選択。この時点で画像サイズが決まります
- 画像をアップロードする:選んだテンプレートのサイズに合わせた画像を、10MB以下で用意します
- タップエリアごとにアクションを設定する:リンク・クーポン・テキストから選び、URLとアクションラベルを入力します
- 保存し、配信画面で挿入する:メッセージ配信の作成画面から、保存したリッチメッセージを選んで配信します
画像はCanva等の外部ツールで作る
管理画面に画像編集機能はないため、画像は別途用意します。テンプレートを先に決めてからカンバスサイズを設定すると、作り直しが起きません。
手順2でテンプレートを選んでから画像制作に入るのが、最短ルートです。逆の順番(画像を作ってからテンプレートを選ぶ)にすると、サイズが合わずに作り直しになります。
あいさつメッセージにも使える
リッチメッセージは通常配信だけでなく、あいさつメッセージや自動応答にも設定できます。友だち追加直後の初回接触を画像で伝えたい場合に有効です。あいさつメッセージ自体の設計はLINEのあいさつメッセージ テンプレートにまとめています。
カードタイプメッセージとは|4種類のカードと画像仕様
カードタイプメッセージは、カルーセル形式で最大9枚のカードを送れるメッセージです。公式マニュアルでは「4種類のカードタイプを元に情報を入力することで、整理されたレイアウトのメッセージを簡単に作成」できると説明されています。
画像を1枚用意すれば済むリッチメッセージと違い、入力フォームに沿って項目を埋めるだけでレイアウトが整うのが特徴です。デザインの素養がなくても形になります。
4種類のカードタイプ
| カードタイプ | 用途 | 推奨画像比率 | 代表的なサイズ例 |
|---|---|---|---|
| プロダクト | 商品・メニューの紹介 | 1.54:1 | 770 × 500px |
| ロケーション | 場所・店舗の紹介 | 1.54:1 | 770 × 500px |
| パーソン | 人物・スタッフの紹介 | 1:1 | 500 × 500px |
| イメージ | 画像を一覧で見せる | 1.11:1 | 555 × 500px |
ファイル形式はJPG・JPEG・PNG、ファイルサイズは10MB以下です。
ピクセル値は目安です。 公式マニュアルには各カードの推奨ピクセルが明記されておらず、解説記事によって例示が異なります(プロダクトタイプで770×500と924×600の両方が見られます)。比率さえ合っていれば表示は崩れないため、比率を基準に作るのが安全です。
カードごとに設定できる項目
- プロダクト/ロケーション:画像を最大3枚、タイトル、説明文、価格(またはラベル)、アクションボタン最大2つ
- パーソン:画像1枚(円形で表示)、名前、説明、アクションボタン最大2つ
- イメージ:画像1枚、ラベル、アクションボタン1つ
イメージタイプはアクションボタンが1つなので、選択肢を複数出したい場合はプロダクトタイプを選びます。
スマホの管理アプリではイメージタイプしか作れない
公式マニュアルに「管理アプリではイメージタイプのみ作成が可能」と記載があります。プロダクト・ロケーション・パーソンの3種類を使いたい場合は、PCのWeb版管理画面から作成してください。

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リッチメッセージとカードタイプメッセージの使い分け
判断軸は3つです。伝えたい対象が1つか複数か/タップ先が1つか複数か/画像を作る時間があるか。

軸1:伝えたい対象は1つか、複数か
1つの訴求に集中させたいならリッチメッセージです。「今週末のイベント」「新商品1点」のように、選ばせずに1つの行動へ導きたい場面に向きます。
複数を並べて選ばせたいならカードタイプメッセージです。商品5点、スタッフ4人、店舗3拠点のように、受け手に選択させる場面に向きます。
軸2:タップ先はいくつ必要か
リッチメッセージは、分割テンプレートを選べばエリアごとに別のリンクを設定できます。ただしカスタムテンプレートを選んだ時点でタップ先は1つに固定されます。
カードタイプメッセージは、カードごとにアクションボタンを持てます。プロダクトタイプなら1枚あたり最大2つ、9枚で最大18のリンクを1つのメッセージに載せられる計算です。
軸3:画像制作の時間があるか
リッチメッセージは画像のデザインが成果を左右します。文字組み・余白・コントラストを整える必要があり、制作時間がかかります。
カードタイプメッセージは、写真とテキストを入力すればレイアウトが自動で整います。制作時間が取れないなら、まずカードタイプメッセージから始める判断は合理的です。
両方を同時に送ることもできる
1回の配信は3吹き出しまで1通としてカウントされます。したがって、リッチメッセージ+テキストの補足+カードタイプメッセージを1通に収めるという組み方も可能です。
業種別の使い分けの目安
同じ機能でも、扱う商材の性質によって向き不向きが変わります。以下は仕様から導いた設計の目安です。
飲食店
- カードタイプメッセージ(プロダクト):今月のおすすめメニューを写真つきで並べる。価格を載せられるため一覧性が高い
- リッチメッセージ(正方形):「今週末限定」など単一のキャンペーン告知
美容室・サロン
- カードタイプメッセージ(パーソン):スタッフ紹介から指名予約へつなぐ。画像が円形で表示されるため人物写真に向く
- リッチメッセージ(縦長):メニュー表と料金を1枚にまとめる
小売・EC
- カードタイプメッセージ(プロダクト):新入荷を複数点まとめて紹介。1枚あたり画像3枚まで載る
- リッチメッセージ(横長):セール開始の告知バナー
複数店舗を持つ事業者
- カードタイプメッセージ(ロケーション):店舗ごとに住所・営業時間・地図を並べる
なお、常時表示の導線はリッチメニュー側で持つのが基本です。デザインの考え方はLINEリッチメニューのデザイン事例を参照してください。
通数を増やさずに情報量を増やす設計
メッセージ通数は「配信人数 × 配信回数」で数え、1回の配信は3吹き出しまでが1通としてカウントされます。この仕組みを踏まえると、機能の選び方が配信コストに直結します。
カルーセルは通数効率が良い
カードタイプメッセージは、最大9枚のカードを1つのメッセージとして送れます。商品9点をテキストで9回に分けて送れば通数は9倍になりますが、カルーセル1つなら1吹き出しで済みます。
友だち10,000人に商品9点を紹介する場合を比べると、次のようになります。
| 送り方 | 吹き出し数 | 通数の考え方 |
|---|---|---|
| 商品ごとに9回配信 | 9回配信 | 10,000人 × 9回 = 90,000通 |
| カルーセル1つで配信 | 1回配信(1吹き出し) | 10,000人 × 1回 = 10,000通 |
同じ情報量でも、送り方によって通数は9倍変わります。スタンダードプランの追加メッセージが発生する規模では、この差がそのまま費用になります。プラン別の料金はLINE公式アカウントの料金プラン比較にまとめています。
「まとめる」と「絞る」を併用する
通数を抑える方法は2つあります。1つが上記の吹き出しをまとめる方法、もう1つが配信対象を絞る方法です。両方を併用すると効きます。対象の絞り込みはLINEセグメント配信の設計方法で解説しています。
まとめすぎない
ただし、関連性の低い情報を無理にカルーセルへ詰めると、どれも読まれません。1つのカルーセルは1つのテーマで揃えるのが前提です。
クリック率を落とす典型的な失敗
見落とされがちな失敗を、影響が大きい順に挙げます。

1. カスタムテンプレートに複数ボタンを描く
前述のとおり、カスタムはタップ範囲が1箇所です。画像内に3つボタンを描いても全部同じリンクに飛びます。設計段階でテンプレートを決めることで防げます。
2. 画像だけで送り、テキストを添えない
リッチメッセージは画像として届くため、トークリストのプレビューで本文を読ませることはできません。画像内のテキストはコピーも検索もできず、読み上げにも対応しません。
「何の通知か」が分かる短いテキストを1吹き出し添えると、開封前の判断材料になります。3吹き出しまで1通なので、テキストを足しても通数は増えません。
3. 画像内の文字を詰め込みすぎる
スマホのトーク画面で表示される幅は限られます。紙のチラシと同じ情報量を1枚に入れると読めません。1枚につき伝えることを1つに絞ってください。
4. タップできることが分からない
画像に見えるため、押せると気づかれないことがあります。ボタンらしい形状を描く、テキストで「画像をタップ」と補足する、といった手当てが要ります。
5. 頻度を上げて消耗させる
見た目が派手な配信ほど、頻度が上がるとブロックにつながりやすくなります。頻度の決め方はLINEの配信頻度の決め方、離脱対策はLINEのブロック率を下げる7つの設計術にまとめています。
「画像にすれば反応が上がる」とは限らない
公式マニュアルの記載は「通常のテキストメッセージよりも高い誘導効果が見込める」という定性的な表現で、具体的なクリック率の公表値はありません。解説記事で見かける「◯倍」といった数字は、出典を確認できないものが多いのが実情です。
実際、予約リマインドや変更連絡のように内容を正確に読ませたい配信は、テキストのほうが確実です。画像化はキャンペーン告知や商品紹介など、視覚的な訴求が効く場面に絞るのが妥当だと考えられます。
[要一次情報] Lキテ支援先における、同一内容をリッチメッセージとテキストで配信したときのクリック率比較、および制作工数の実測値について、データが提供され次第このセクションに追記します。
よくある質問
Q1. リッチメッセージとリッチメニューはどう違いますか
リッチメニューはトーク画面下部に常時表示される固定メニューで、配信しなくても表示されます。リッチメッセージは配信して届けるメッセージで、送るたびに通数を消費します。画像の基準幅も違い、リッチメニューは2,500px、リッチメッセージは1,040pxです。
Q2. リッチメッセージの画像は何ピクセルで作ればいいですか
幅1,040pxが基準です。高さはテンプレートによって変わり、正方形なら1,040px、横長は350/700/585px、縦長は1,300/1,850px、カスタムは520〜2,080pxの範囲で指定できます。先にテンプレートを決めてから画像を作ってください。
Q3. カードタイプメッセージは何枚まで送れますか
1つのメッセージに最大9枚まで設定できます。カルーセル形式で横にスワイプして閲覧します。
Q4. スマホアプリからカードタイプメッセージを作れますか
管理アプリではイメージタイプのみ作成できます。プロダクト・ロケーション・パーソンの3タイプを使う場合は、PCのWeb版管理画面から作成してください。
Q5. リッチメッセージを1通送ると何通分の課金になりますか
メッセージ通数は「配信人数 × 配信回数」で数え、1回の配信は3吹き出しまでが1通です。リッチメッセージ1つは1吹き出しなので、テキストを2つ添えても同じ1通の扱いになります。
まとめ
リッチメッセージとカードタイプメッセージについて、作り始める前に決めておくことを整理します。
- リッチメニュー=常時表示、リッチメッセージ=1枚画像、カードタイプメッセージ=最大9枚のカルーセル
- リッチメッセージは幅1,040pxが基準。テンプレートを先に決めてから画像を作る
- カスタムテンプレートはタップ範囲が1箇所。複数リンクが必要なら分割テンプレートを選ぶ
- カードタイプメッセージは4種類で推奨比率が違う。ピクセルより比率を基準に作る
- スマホの管理アプリではイメージタイプしか作れない
- カルーセルは通数効率が良い。9点紹介するなら9回配信より1つのカルーセル
- 画像化すれば反応が上がるとは限らない。正確に読ませたい配信はテキストが優位
最初の1本を作るなら、正方形テンプレート(1,040×1,040)で、タップ先を1つに絞ったリッチメッセージが最短です。配信のタイミング設計まで含めて組み立てる場合はLINEステップ配信の作り方を参照してください。

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