定期購入と定額サービスは違う?ECサイトの様々な販売形態を徹底比較

ECサイトを運営する上で、よく聞かれる言葉が「定期購入」や「定額サービス」という言葉。単語としてはよく似ていますが、実はどちらも異なる販売形態を指します。しかし、昨今では非常に幅広いネットサービスが登場しているため、正直混乱してしまう、という方も多いでしょう。

そこで今回は、定期購入と定額サービスの違いについて徹底解説。近年普及している定額サービス(サブスプリクション)の実態や、定期サービスや定額サービスと比較されやすい「頒布会」の説明なども含め、それぞれのメリットやデメリットを探ってみました。

定期購入は、主に「単品リピート通販」で使用される手法!

まず、定期購入(販売)は主に「単品リピート通販」で利用される販売形態です。文字通り定期的に注文された商品を発送するというもので、送るスパンは月に1度のこともあれば、3か月に1度など商品ごとに異なります。

基本的には、その都度同じ商品が送られることが多い

定期購入では、毎回同じ商品がセットになっているのが一般的。その場合は必然的に料金も変わらないということになりますが、あくまでも定額サービスではありませんから、内容を変更すれば料金も変動するのが特徴です。

単品リピート通販では、どれだけ定期購入に導けるかがカギとなる

なぜ定期購入が単品リピート通販において導入されやすいかというと、ひとつのジャンルに絞って限られた商品を販売する単品リピート通販では、リピーターが最も重要となるからです。定期購入なら必ずそのタイミングごとに売上が出ますから、企業にとって安心感がありますよね。

また、商品はすべて「ひとつの看板商品」をもとに、その派生や関連商品として作られることも多いので、合わせて使うとより効果的なセットプランを設けると更に定期購入の魅力がアップするのではないでしょうか。

定期通販のメリット:安定した売上が期待でき、見通しも立てやすい

定期通販のメリットは、申し込み客の数がそのまま売上に直結するため、将来的な見通しが立てやすいというもの。何らかの事情で急激に顧客が減少するといったトラブルがなければ売上が安定しやすく、突然経営不振に陥るといったリスクも低いと言えるでしょう。

定期通販のデメリット:商材に向き不向きがある

ただし、定期通販は単品リピート通販でよく使われる手法ということもあり、向いている商材がある程度決まっています。一般的には「化粧品」や「健康食品」、「お茶・コーヒーなどの消耗品」などが挙げられるので、参考にしてみてください。ポイントはセット売りがしやすく、定期的に必要になるものを選ぶことです。

定額サービスは「サブスプリクション」ビジネスが代表例!

対して、定額サービスは定期購入とは違い「毎月決まった金額を支払うことで、指定された範囲内のサービスを自由に利用できる」というものです。昨今ではサブスプリクション(サブスク)と呼ばれる形態が主流になりつつあり、どちらかといえば物品よりも“体験”を重視して提供する会社が多いと言われています。

サブスプリクションは、非日常感やなかなかできない体験を提供するのが基本

サブスプリクションの焦点は、ただ物やサービスを提供するのではなく「こうなれば便利なのに」「もっとコスパが良くならないかな…」といった顧客の願いを叶えられるかどうか。

例えば今までは音楽を聴いたり映画を観たりしたいと思ったら、CDやDVDをその都度購入・レンタルする必要がありましたよね。しかし、近頃はサブスプリクションビジネスによって、定額を支払えば配信されている作品に関してはデータで自由に視聴ができるようになりました。

こういったサービスは便利なだけでなく、たまたま出逢っていなかった作品を知るきっかけにも繋がりますから、サブスプリクションは顧客の視野や日常を広げてくれる可能性もあるサービス、と言えるかもしれません。

幅広い業界で導入されており、商材を問わず活用しやすい

サブスプリクションをはじめとする定額サービスは、業界を問わず参入しやすい傾向もあります。例えば高級車を一定期間レンタルできる定額サービスや、常にクリーニングされたワイシャツを使えるサービス、交換に合わせてコンタクトレンズが送られてくるサービスなど、工夫次第で様々なやり方があるのがサブスプリクションビジネスの魅力と言えるでしょう。

定額サービスのメリット:継続的な収益が上げられ、新規顧客を獲得しやすい

定額サービスも定期通販と同じく、毎月継続した収益を上げやすい傾向があります。サブスプリクションの場合は基本的に月額制ですから、定期通販と比べるとより安定した収入が見込める可能性も。また、料金的なハードルが低い分、新規顧客の獲得が比較的容易と言われているのもメリットです。

定額サービスのデメリット:即利益に繋がりにくく、相応のノウハウも必要

しかし、いっぽうでデメリットも存在します。それは「1人1人の単価が低いため、すぐには利益に繋がりにくい」点です。収益を上げるためにはとにかく利用する顧客の数を増やさなければなりませんから、それなりのノウハウも必要となります。また、月額制であるがゆえに顧客が飽きやすい傾向もあるので、定期的にコンテンツを増やしたり、サービスを改善したりする努力が求められる恐れも。

サブスプリクションとも違う?「頒布会」という販売方法も!

定期通販や定額サービスとよく比較される販売形態としては「頒布会」も挙げられます。頒布会は顧客が申し込みをすると、定期的に産地直送の野菜やお酒、お菓子などの詰め合わせが送られてくるものです。

定期通販や定額サービスとの大きな違いは「販売者が商品を選ぶ」こと

では、一体定期通販や定額サービスとはどう違うのか?というと、頒布会は「販売者がおすすめの商品を選び、組み合わせる」のが特徴。昨今では顧客の好みに合わせた商品を詰め合わせるサービスもありますが、基本的には運営者自身が商品を選別します。

顧客からすれば思いもよらない商品に出逢える期待もあるため、サブスプリクションビジネスの一種として捉えられているものもあるようです。

毎回違う商品が届くのが、顧客にとっては楽しみになる!

頒布会ビジネスを行うポイントは「おすすめだからといって、毎回同じ商品を入れない」ということ。同じ商品ばかりになると、それはもはや定期購入と変わらないサービスになってしまいます。専門的な知識をもつスタッフが厳選して選んだアイテムが送られてくる、というのが頒布会の魅力ですから、リピーター人気のある商品は必ず入れるようにし、他は毎回別のものをセレクトする、など工夫しましょう。

頒布会のメリット:将来的な利益の予測がしやすく、安定した利益が見込める

頒布会のメリットは、定期通販や定額サービスとほぼ同じです。定額制のために安定した利益が見込めるほか、将来的な売上の予測がしやすくなります。また、経営者や担当者が自分のセンスを活かして商品を選別できるため、お客様との繋がりが密になり、やりがいを感じやすい面もあるでしょう。

頒布会のデメリット:向いている商材が限られている

頒布会は、定期通販と同じく商材に向き不向きがある販売形態です。定期的に必要でありながら、しかも何が届くか分からなくてもある程度受け入れられる商品、という制約が生まれるため、一般的には「生鮮食品」や「お菓子」、「お酒」などが選ばれやすいと言われています。

ECサイトには様々なサービス方法がありますが、商材に向き不向きがあったり、サービスに独自性を出す必要があったりとそれぞれにメリットとデメリットが存在します。初めて運営される方は、ぜひ自分の資質や取り扱いたい商材などをふまえ、慎重に考えてみてください。