BtoBに特化したものも!後払い決済サービスを導入するメリット&注意点

商品やサービスを提供する際には、一般的には現金やクレジットカード、振り込みなどにより先払いを行ってもらうか、あるいは代引きで商品と引き換えに支払ってもらうか、といった方法がありますよね。

しかし、消費者や取引先の中には「今は手持ちが心もとないので、もっと余裕のある時に支払えないだろうか…」「できれば支払いに必要な個人情報やクレジットカード情報を渡したくない」という事情を抱える人も。そんな時に便利なのが「後払い決済サービス」です。

後払い決済サービスは、例えば通販サイトで商品を購入した際、商品を受け取った後にコンビニや銀行、郵便局などで期限内に支払いを行うことで取引を完了できる、というもの。BtoC(企業対消費者)だけでなく、昨今ではBtoB(企業対企業)における「掛け払い」がより便利になるサービスも登場しており、普及が広まっています。

そこで今回は、企業から見た後払い決済サービスのメリットや注意点について詳しくご紹介するとともに、参考としてBtoBに特化したサービスの代表例も見ていきましょう。

目次

企業側にも利点がある!後払い決済サービスのメリットは?

消費者から見た後払い決済サービスのメリットは、やはり「資金的に余裕がある時に支払える」ことや、「最低限の情報しか与えずに済む安心感」など。後払い決済サービス専門の仲介業者が間に入るため、多少の審査は必要ですが、代引きや着払いと違ってあらかじめ代金を用意しておかなくて良いので、より気軽に利用できるのではないでしょうか。

しかし、後払い決済サービスは企業にとってもメリットが存在します。これから導入を検討している方は、ぜひ考えてみてください。

メリット① 幅広い顧客のニーズに対応できる

前述した通り、BtoBでもBtoCでも「今すぐには資金を用意できない…」との問題を抱える人は一定数いるはずです。また、初めて購入(取引)する相手だと、先払いによるトラブルや情報漏えいなどが懸念されることもあります。後払い決済サービスを導入すれば、そういった層とも取引を行いやすくなるでしょう。

メリット② 将来性のある顧客を逃さずに済む

後払いなら支払えるのに…と思っている顧客(見込み含む)の中には、自社の商品やサービスに強い興味を持ってくれている人もいるかもしれません。縁がなかった、と割り切るのもひとつの手ではありますが、後払い決済サービスに対応することで、将来的には深い結びつきが期待できる相手を逃さずに済む面もあるのではないでしょうか。

メリット③ 業務効率化に繋がる可能性も

先払いを基本とした場合、相手から入金されたのを確認して商品を発送したり、サービスを開始したりするのが一般的ですよね。ですが、後払い決済サービスを利用すれば入金を待たずに商品を発送できるほか、代金の回収等も仲介業者に委託可能なため、全体的な管理・業務コストの削減に繋がる可能性もあります。

未払いにはどう対処する?後払い決済サービスの注意点

しかし、後払い決済サービスを導入するにあたって注意しなければならないこともあります。それは主に「未払い」リスクです。先に商品やサービスを提供してしまったのに、いつまで経っても代金が支払われない…という問題ですね。

企業間であれば金額が大きい分、催告や督促、最悪の場合は法的措置といった手段をとることも考えるでしょうが、BtoCで特に1件1件が少額の場合、どこまで事を大きくして良いのか分からない…と悩まれるケースもあると思います。では、そういった時どのように対応すれば良いのかを見てみましょう。

後払い決済サービスを契約する際、どこまで対応してくれるのかをよく確認しておく

後払い決済サービスは、一般的に「決済代行サービス」として、後払いの際の与信審査や入金確認などの業務を行ってくれます。サービス内容は料金等によって変わってくるかと思いますが、中には「立て替え払い(債権保証)」に対応している会社もあるので、確認してみてください。

立て替え払いや債権保証がついている後払い決済サービスの場合、未払金の回収は仲介業者が代行してくれますから、未回収リスクの心配なく後払いを導入できます。ただし、立て替え分の手数料が必要になるケースも多いため、気を付けておきましょう。

自力で催促する場合、まずはメールや電話などで穏便に

未払いが発生した際、もし後払い決済サービスがその後の対応を請け負っていない場合には自力で催促しなければならないケースもあるでしょう。ここで気を付けたいのは「最初から高圧的な態度に出ない」こと。

特に個人の顧客の場合、悪意なく支払いを忘れてしまうパターンも少なくありません。はじめはメールでお知らせする程度にしておき、反応がなければ電話、手紙など徐々に直接的な連絡に切り替えてみるのがおすすめです。法的措置に踏み出すのは、あくまでも最後の手段と思っておきましょう。

ECサイト間でも活躍!BtoBに特化した後払い決済サービス4選

後払い決済サービスはBtoC間で行われるもの、というイメージをお持ちの方もいるでしょうが、実際にはBtoB間でも導入している企業は多いようです。主に「電子商取引」の場で活用されており、仲介業者が請求書後払い決済の与信審査から代金の回収、未払いの督促など幅広くサポートしてくれます。

BtoBの場合は「掛け払い」が主流ではありますが、バックオフィス業務のために経理を担当するスタッフを新たに雇用しなければならなくなったり、メイン業務以外の仕事が増えて経営者の負担が大きくなったりと、特にこれから成長を目指すECサイトにおいては課題が生まれがち。

後払い決済サービスを利用すれば、仲介業者に支払う料金のみで決済業務を代行できますから、人件費や業務コストの削減にも繋がるでしょう。そこで今回は、そんなBtoB間の後払い決済サービスに特化したサービスを4つまとめてみました。

VeriTrans4G(https://www.veritrans.co.jp/payment/

ECサイトはもちろん、越境ECや実店舗など様々なチャネルで活用できる決済代行サービス。決済方法のバリエーションが豊富なのが特徴で、複数の決済手段を一括で統合できます。セキュリティコードや3Dセキュアなどのセキュリティオプションも標準提供しており、大企業から中小企業まで幅広い企業におすすめです。

NP掛け払い(https://np-kakebarai.com/

BtoC向けの「NP後払い」でもおなじみの株式会社ネットプロテクションズが提供している掛け払いサービス。与信審査から請求書発行、入金管理、督促まで対応可能で、遅延や未払い、貸し倒れの債権保証も任せられます。個人事業主も含め、あらゆるタイプの法人を顧客化できるのも特徴で、ビジネスモデルに合わせた柔軟な提案が受けられるのが魅力です。

掛払いドットコム(https://www.kake-barai.com/

EC通販における新規顧客の獲得や、ITサービス提供による請求業務の効率化、法人営業・卸売りの影響力強化などを目的とした決済代行サービス。与信管理から問い合わせ対応まで一貫してサポートしてくれ、登記簿藤本や印鑑証明書不要でスピーディーな商談を実現します。

MF KESSAI(https://mfkessai.co.jp/

MF KESSAI(MF決済)は、自動与信を取り入れているため、与信業務を最短数秒で完了できるのが特徴。請求書の発行や代金回収、入金確認、督促といったサービスも含まれており、運営元であるマネーフォワードケッサイ株式会社は画期的な売掛金早期資金化サービス「マネーフォワード アーリーペイメント」も提供しています。

後払い決済には未払い等のリスクもあるからこそ、仲介業者の選び方が大切。料金や内容をしっかり比較した上で、自社にとって相性の良いサービスを見極めたいですね。

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