休眠顧客はどう掘り起こす?効果的なメールの文例も見てみよう

休眠顧客は、主にBtoB(会社と会社)間において「過去に取引や商談などのやり取りがあったが、現在は関係を持たない相手」のこと。

BtoC(会社と一般消費者)でも休眠顧客が問題になるケースはありますが、この場合は対象の数が多く、いつ縁が生まれるか分からない上、売上に直結するゆえにしっかり対策が取られている傾向が。そのため、一般的にはBtoCのサービスを行う企業の方が、BtoBのサービスを行う企業に比べると休眠顧客の管理に優れていると言われています。

しかし、そもそも休眠顧客とはなぜ発生するのでしょうか?今回は休眠顧客を新たな取引先へと繋げる「掘り起こし」の方法も含め、詳しく見ていきましょう。

休眠顧客化はなぜ起こる?掘り起こしの必要性について

そもそも休眠顧客はなぜ生まれるのか、といえば、BtoBの場合は主に以下のような理由が考えられます。

理由① その時たまたまニーズから外れていた

営業をかけたり商談したりした経験はあるものの、その時たまたま相手のニーズから外れており、優先的な顧客として判断しなかったために休眠顧客となったケース。BtoBの休眠顧客化の理由としては最も多いとも言われ、再び縁を結ぶことで改めて顧客となってもらえる可能性もあります。

理由② 相手とすれ違い、連絡を取るのをやめてしまった

営業をかけた際、タイミングが悪かったのかなかなか繋がることができなかったために諦めてしまったケース。電話やメールへの返信がないと「あまりしつこく連絡しても迷惑だろう」と判断してしまいがちですが、その後もある程度のフォローを続けていかなければ休眠顧客化の原因となります。

理由③ 繁忙期で対応しきれず、そのまま関係が流れてしまった

これも意外と多いパターン。相手ではなく、こちらがたまたま忙しいタイミングでアプローチに対応しきれなかったというものです。自社に落ち度があるゆえに罪悪感を覚えやすく、放置してしまった側から連絡するのは失礼だろう、と思っているうちに関係が流れてしまうのですね。

また、BtoCの場合は以下のような理由が考えられます。

・以前は買ってくれていたが、値上げをきっかけに離脱してしまった

・一度は購入してくれたものの、商品やサービスに不満がありその後音沙汰がなくなった

・担当していた、または親交の深かったスタッフの異動により来なくなってしまった

3番目については店頭販売型(飲食店含む)で生まれやすい休眠顧客です。休眠顧客の場合、顧客との関係性が悪化したわけではないのである程度仕方のないことのように思えますが、昨今では「掘り起こし」を行う重要性が説かれています。一体なぜなのでしょうか?次の項で確認してみましょう。

休眠顧客は「掘り起こし」すべき?その方法も見てみよう

新型コロナウイルス感染拡大により、様々な業界が打撃を受けた2020年。展示会やセミナー、イベントは次から次へと中止になり、店舗は休業を余儀なくされ、直接の営業活動もしにくい時代となりました。

こうなると、同時に「新規顧客の獲得」が非常に難しくなるもの。オンラインでの営業や接客に対応している会社も増えましたが、ネットには関心度が低い顧客も含めて膨大なユーザーが存在するため、これまで対面重視でやってきた会社にとっては適切な施策を取れるまでようになるまで時間がかかるのではないでしょうか。

また、元々オンライン重視でやっていたECサイトの場合でも、ビジネスがオンライン主体になるということはそれだけ競合が増える恐れにも繋がります。そのため、昨今では一から興味を持ってくれる新規顧客だけでなく、休眠顧客の「掘り起こし」が注目されているのです。

◎休眠顧客の掘り起こし方法は?

掘り起こしというのは、再び自社の存在を知らせ、改めて顧客になってもらえるよう取り計らうこと。具体的な方法としては、以下のようなものが挙げられます。

・メール配信

最もよく使われるのが「メール配信」です。これはBtoBの場合でもBtoCの場合でも有効で、顧客の傾向ごとにより関心を向けられそうな内容にするのがコツと言えます。ECサイトにおいては一般的にステップメールと呼ばれ、キャンペーン情報やクーポンを付帯するのが効果的。

より魅力的なメールを低コストで届けるなら「メール配信サービス」を利用するのがおすすめと言えるでしょう。ただし、メルマガのように同じ内容を一斉送信するタイプではなく、ターゲットを決めて内容を変えたり、顧客管理を並行して行えたりするものを選択することが重要です。

・DMや電話

DM(ダイレクトメール)や電話も、休眠顧客の掘り起こし方法としては代表的。これもBtoB、およびBtoCどちらでも有効な施策で、DMは郵便物をこまめにチェックする企業や顧客向け、電話はスピーディーなレスポンスを重視する企業や顧客向けと言えます。

ただし、電話は「営業する人間のスキルに左右されやすい」点に注意が必要。リアルタイムで顧客とコミュニケーションが取れる貴重なツールではありますが、アプローチ対象や誰が担当するかは慎重に決めなければなりません。

・CRMツール

CRMは「顧客関係管理」を指しますが、昨今では効率的に顧客データを整理し、適切なフォローを行うための外部ツールが豊富に出ています。場合によってはこういった専門ツールを導入し、まずは休眠顧客の選定から始めるのもひとつの方法です。

休眠顧客を正しく分類する分析法として代表的なのは「RFM」。これは「直近でいつ購入したか/購入頻度/購入金額はいくらか」という3つの基準から顧客をグループ分けした指標で、主に優良顧客の抽出に用いられますが、休眠顧客や離脱顧客などを知る意味でも役立ちます。

◎アプローチ方法は「休眠した理由」によっても異なる!

ただし、適切なアプローチ方法は休眠した理由によっても異なってきます。例えば値上げがきっかけならキャンペーンやオトクなクーポンを届けるのが効果的ですし、自然と疎遠になった場合、またはスタッフの異動が理由ならさり気なく「何かあればお声かけください」とメールを送るのが良いでしょう。

逆に突然電話をかけられるのに抵抗がある人や、メールだと返事が億劫になってしまう人、そもそも以前やり取りをした内容がおぼろげな人…などもいると思いますので、まずは相手がどういった状況で、どのようなタイプなのかを探るのが大切です。

休眠顧客の興味を惹きやすいメールのポイントを紹介!

このように、休眠顧客の掘り起こしに最も用いられやすい方法が「メール」。では、より効果的に顧客の心理にはたらきかけるには、どのような内容を送るのがベストなのでしょうか?ポイントを見ていきましょう。

⒈件名は「相手への返信」か「私信風」にする

⒉前回のお付き合いを冒頭に匂わせる

⒊本文は、相手の休眠理由に合わせて「前回の失敗をカバーできる」内容に

⒋末尾に問い合わせに直接繋がるリンクを貼る

まず、初手の件名は「Re:」から始まる前回相手からもらったメールへの返信か、それがなければ「その後いかがでしょうか?」といった私信風で書くのがおすすめ。硬い口調を避けることで親近感を覚えさせ、自社と既に関係がある会社なのだという印象にします。

冒頭文、本文も同じように「先日はありがとうございました~」等、前回のやり取りを思わせる文章から始め、相手が自社に求めるもの、前回足りなかった部分が分かっていればお知らせとして本文にそれを盛り込むと良いでしょう。例えば「システムがより使いやすくなりました」「より手に取っていただきやすい価格へ改訂いたしました」などですね。

最後に、休眠顧客が“気になったはいいけど、どこに連絡すればいいんだ?”とならないよう、問い合わせ先や公式サイトのリンクを末尾に入れます。相手の興味を惹きながら、相手の手を煩わせないこと、が最大のポイントと言えるでしょう。