ラジオ広告はまだまだアツい!最近注目されているその効果とは?

車内や自宅などで、気軽に耳から情報を入手できるラジオ。しかし、テレビやネットの普及により、ラジオの広告費は15年前に比べると4割程度も落ち込んでいる(※)と言われています。

昨今ではYoutubeや動画・音楽のサブスクリプションなど様々なサービスが登場しているため、確かにラジオを聴く人は昔に比べると少なくなったかもしれません。しかし、いっぽうで「ラジオ広告は新たな盛り上がりを見せている」という説も。一体なぜなのでしょうか?今回はラジオ広告の種類やメリットとデメリット、期待できる広告効果などについて、詳しくご紹介しましょう。

※参考:落ち込むラジオの広告収入 ネットが主戦場に(ITmedia NEWS)https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2103/17/news070.html

目次

ネットを活かして身近な存在に!ラジオ広告は今なぜ注目される?

元々、ラジオはテレビに比べると親しみが薄い、という方も多いと思います。車内以外だと専用の受信機が必要なイメージで、気になる番組を見つけてもどこで聴けるか分からない、と悩んでいるケースも少なくないのではないでしょうか。

実際、従来はラジカセをはじめ、ラジオを聴くための機器を購入しなければなりませんでした。しかし、昨今ではライバルだと思われたネット環境を活用した、新しいラジオの楽しみ方が生まれているのです。

近年のラジオは、スマホにアプリをインストールするだけ!

近年、ラジオを聴く方法として主流になりつつあるのが「radiko(ラジコ)」というアプリ。これはパソコンにもスマートフォンにも対応しており、ログイン、またはインストールするだけで気になる番組を気軽に聴けるようになります。

もし気になる番組がある場合には「ラジオ どこで聞ける?」で試しにGoogle検索をかけてみてください。以下のホームページが出てこないでしょうか?

・radiko(ラジコ)公式サイト:https://radiko.jp/

radiko(ラジコ)は2010年に誕生したインターネットラジオの一種で、無料で会員登録、もしくはアプリをインストールするとお近くのラジオ局の番組をどれでも選択して聴けるという画期的なシステム。最も魅力的なのは「プレミアム会員になると全国のラジオを聴けるようになる」点です。

以前はラジオといえば電波が届くエリアの番組しか聴けませんでしたが、radjko(ラジコ)を利用すればどこに住んでいても目的の番組をリアルタイムで聴けるようになるので、ラジオユーザーの方にとってより身近な存在になったと言えるでしょう。

radiko(ラジコ)の普及により、ラジオ広告の効果もアップ!

このように、radiko(ラジコ)を活用すればラジオに親しみをもつ人も増え、広告効果をデータによって可視化しやすくなったとも言われています。

TOKYO FMによる調査(※)では、radiko(ラジコ)によるラジオ聴取データと商品購買データを確認したところ、番組を聴いていない非聴取者に比べると聴取者の方が商品高倍率は向上している、との結果が出たそうです。耳からの方が情報を入れやすい、片手間に聴きやすいという人もいますから、今後もラジオ広告の存在は更に強まる可能性もあるのではないでしょうか。

※ラジオは広告効果検証が聴取データで実証できるメディア!TOKYO FMの音声広告効果検証基盤(JIJI.com)https://www.jiji.com/jc/article?k=000002432.000004829&g=prt

実は2つのCMが!ラジオ広告の種類&期待できる広告効果とは

ラジオは基本的に音声のみの媒体なので、広告と言われてもあまりイメージできない人もいるかもしれません。ラジオ広告には一般的に「番組提供(タイムCM)」と「スポットCM」の2種類が存在し、それぞれに特徴があります。

番組提供(タイムCM)

番組提供はタイムCMとも呼ばれ、番組やコーナーに出資するという形で流す広告のことです。例えば「この番組は○○の提供でお送りいたします」といった風に、スポンサーとして紹介されるものですね。1社のみで提供を務めることもあれば、複数の会社が協力してスポンサーを務める場合も。

スポットCM

スポットCMはあらかじめ流す期間や時間、回数などを指定した上で広告の発注を行うもの。スポンサーという形でなく個別に発注できるため、ターゲット層が明確であれば最低限の予算で効果的な広告を打ち出せる可能性もあります。

◎ラジオ広告を導入した結果、期待できる広告効果は?

ラジオ広告を導入した結果、期待できる広告効果としては以下のようなものが存在します。人々に印象付けられるよう、キャッチコピーや商品名などを工夫したいですね。

その① リーセンシー効果

リーセンシー効果は、事前に見た広告に影響を受けて商品を購入してしまうこと。例えば自宅で何気なく聴いていたラジオCMがやけに耳に残り、その場でネット注文してしまう、出先の車内でラジオを聴いたのをきっかけに衝動買い…などが挙げられます。

その② 押し上げ効果

押し上げ効果とは、ラジオCMとテレビCM、ネット広告などを併用することで、認知度をより高めるというもの。「どこかで聞いたフレーズのような気がする…」が度重なると、確かに更に気になってしまいますよね。

その③ イメージャリー・トランスファー効果

イメージャリー・トランスファー効果は押し上げ効果と類似しているのですが、ラジオCMを耳にした時に植え付けられたイメージが、テレビや出先、ネットなどで他の広告を見た時に思い出され、何となく気になってしまう現象を言います。

導入前に!ラジオ広告のメリット&デメリットを確認しておこう

このように、ラジオ広告には様々な購買意欲を高める効果が期待できます。しかし、有効に活用するためには、メリットはもちろん、デメリットも押さえた上で検討しましょう。

ラジオ広告のメリットは「信頼度」と「低コスト」にある

ラジオは元々国営により放送されていたもののため、特にシニア層からの信頼度が高いと言われています。若い世代の中でも公共性を感じる人が多く、商品に対してネガティブなイメージを抱く人が少ないのが強みです。

また、視聴エリアが限られる番組の中では、地域密着型の広告を打ち出せるのもメリット。地元に根差したCMは親しみやすさもアピールできますし、特性を活かしたアピールも試みやすいと言えるでしょう。

さらに、ラジオ広告はテレビCMに比べるとコストが安い傾向があります。相場としてはテレビCMの5分の1から10分の1程度の値段で放送できる上、耳に残りやすいフレーズを考えられれば反復性を利用した費用対効果も見込めますから、やり方しだいで高いコスパを実現可能なのです。時間帯ごとの視聴者層を把握しやすいことから、ターゲティングが比較的容易な面も。

ラジオ広告のデメリットは「聞き流されやすい」こと

対して、ラジオ広告にはデメリットも存在します。それはやはり「ラジオが視覚的に訴えられる媒体ではない」ことです。テレビの場合は番組の合間に液晶に目をやれば、自動的にCMの情報が入ってくる側面がありますよね。

しかし、ラジオは元々が通勤中や勉強、運転、家事などの合間に「ながら聴き」されやすいメディアなので、CMに入ると集中して耳を傾けてもらいにくいのです。せっかく適切なタイミングを狙っても、そのターゲットに届かなければ意味がない、という点には注意しなければなりません。

さらに、視覚的なイメージが使えないとなると「商品の雰囲気が伝わりにくい」部分もあるでしょう。ただし、耳から商品名が入りやすいことから、ラジオ広告は知名度を上げるブランディング戦略には適しているとの話もある(※)ため、他の媒体との併用も検討しつつ、ぜひ効果的なやり方を模索してみてください。

※ラジオがブランディングに有効だという理由(RADICOM)https://www.radioad.jp/column/branding/

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