VOC(顧客の声)をマーケティングに活かす!分析の重要性&集め方を詳しく解説

VOCとは「Voice of Customer」を略した言葉で、顧客からの意見や潜在的なニーズを意味します。これは当然ながら顧客心理を理解する上で非常に重要な指標と考えられますが、マーケティングに活かすためにはただ感想を1つ1つ並べて参考にするのではなく、顧客の意見を分類しつつ正しく分析を行うことが大切です。

そこで今回は、VOC分析の重要性やメリット、どこから集めれば良いのかなどについて詳しくご紹介。マイナスな意見も含め、しっかりと確認して今後の商品、サービス提供に活用しましょう。

プラスな意見だけじゃない!思った以上に定義が広いVOC

VOCは顧客からの意見や潜在的なニーズ、とお話ししましたが、実際には企業に寄せられる幅広い声のことを指します。具体的には、以下をご覧ください。

・(商品・サービスへの)要望

・評価

・問い合わせ

・苦情(クレーム)

・アンケートへの回答

代表的なものを挙げるだけでもこれだけあるので、漠然と収集していてはなかなかマーケティングに活用することは難しいと言えるのではないでしょうか。では、VOC活動におけるポイントにはどのようなものがあるのか、確認していきましょう。

ポイント① VOCの収集

VOCをCRM(顧客関係管理)等に活かすためには、まずお客様の声を幅広く集めねばなりません。詳しい収集方法については後述しますが、ポイントは「価値のあるVOCを聞き逃さない」ことです。

自社のユーザーにとって身近、かつ気軽に意見を言いやすい媒体は何かを考え、収集方法を決めたら、アンケート配信やコールセンターなど、それに合わせてツールや環境を整備しましょう。アンケート項目も重要なので、「ご意見をお寄せください」といった風な漠然とした質問よりも、YesかNoで答えられるような具体的な質問を複数用意するのがおすすめです。

ポイント② VOCの管理

VOC分析を行うためには、収集したデータを適切に処理し、管理するための根幹的なシステムが必要です。VOCは定義が幅広い分営業部やマーケティング部、企画部、広報部などデータが部署ごとにバラけやすい面もあると言われているため、横の繋がりを持たせ、部署間で共有できるようにしておきましょう。

ポイント③ VOCの分析・施策

分析を行う際には、最初に「目的を明確にする」こと。例えば商品やサービスの認知度を調べるためには「どこでこの商品(サービス)を知りましたか?」というアンケートを取るのが最適ですし、顧客の満足度を高めたいのであればユーザーレビューを参考にするのが望ましいですよね。

また、もうひとつ大事なのは「少数意見をむやみにスルーしない」というもの。こういった分析においては多数派の意見を尊重してしまいがちですが、商品の故障や不具合、危険性の指摘など中には少数であっても貴重な声も存在しますから、場合によってはしっかり把握しておかなければなりません。

◎施策の前には「仮説」を立てる!

分析から施策に繋げる際には、先に仮設を建てるのが良いでしょう。データから施策プランを見つけようとするのではなく、大まかなVOCのデータを見て「こういったニーズがあるのではないか」と判断し、企画を行ってから具体的な施策に繋げるということですね。

宝の山とも言われる!VOCのメリットは?

VOCは顧客の声をダイレクトに参考にできることから、ECサイトをはじめ、企業にとっては「宝の山」とも呼ばれています。では、VOC分析によって何が変わるのか、そのメリットを詳しく確認していきましょう。

メリット① 顧客満足度がアップする

最大の目的は、やはり「顧客満足度」を高めること。VOCには様々な種類が存在しますが、いずれも自社に対して何らかの興味を抱いている人からの声であることに違いはありません。

商品やサービスへのマイナスな意見をもらうと落ち込むものですが、逆手に取れば「そこを改善すれば、より良い商品になる」というヒントにもなります。プラスの意見は今後も継続していくべき商品やサービスの魅力の判断材料になりますし、マイナスな意見は今後成長していくための指標として活かすことが可能です。

メリット② 商品やサービスの信頼度が向上する

企業のサイトを見ていると、必ずと言って良いほど掲載されているのが「お客様の声」。特にまだ知名度が低い企業の場合、自社の魅力やメリットをアピールしてもなかなか他社との違いを理解してもらいにくいですが、VOCを載せると実際に利用した人たちの生の意見が分かるので、商品やサービスへの信頼度が向上する傾向があります。

メリット③ 従業員の質が上がる可能性も

VOCは、従業員やスタッフのモチベーションを上げる意味でも役立ちます。対面で接客を行う店舗では、直接お客様からお礼を言われてやる気を出す従業員やスタッフも少なくないと思いますが、ECサイトやコールセンターなど、顧客との対面が少ないサービスではそうはいきませんよね。

しかし、VOC分析を行えば従業員やスタッフも自分たちに何が求められているのか?を知れますから、社内でデータを共有することでより一層対応力や質が高まる可能性もあるでしょう。

メリット④ 新商品の開発にも繋げられる

いかに消費者目線で、と思っていても、商品やサービスを提供する側にはどうしても気付けない意外なポイントが存在するものです。VOCは企業にとって、そういった新たな「気づき」をくれる貴重な機会でもあります。顧客の「もう少しこんな商品があれば」の声は、新商品やセット商品の開発にも大いに役立つことでしょう。

近年ではSNSも活かされている!VOCの収集方法

このように、企業にとって有益な情報を与えてくれるVOCですが、まずは顧客の声を集められなければ意味がありません。そこで最後に、代表的な収集方法について確認しておきましょう。

コールセンター

コールセンターは、いわゆる「お客様相談室」と呼ばれるもので、顧客と企業が直接繋がれる現場のひとつです。営業をかけて商品を売り込むタイプのコールセンター(アウトバウンド)もありますが、この場合はあくまでもユーザーからの問い合わせや相談などに答える「インバウンド」方式のものを指します。

コールセンターは別途オフィスや専門のスタッフが必要となるため、それなりのコストがかかる点には注意しなければならないものの、通話内容の自動録音やテキスト化などを工夫すれば、よりリアルな顧客の声を聞くことができるでしょう。

ソーシャルリスニング

ソーシャルリスニングは、TwitterやFacebook、LINE、InstagramなどのSNSを活用して利用者のリアルタイムな声を収集するもの。基本的には特定の書き込みを抽出してくれる専用のツール等が必要ですが、検索機能を駆使すれば商品名やサービスを入力しただけで利用者の声が出てくる可能性もありますから、特に近年では重視する企業が増えていると言います。

アンケート

VOCの収集方法として、定番のひとつがアンケート。アナログ・デジタル問わず幅広い手法で行うことができ、昨今では「チャットボット」を用いたより手軽な方法も生まれています。

アンケートはひと手間かかりますから、記入してくれるだけで商品やサービスへの興味・関心が大きいと判断できますが、できるだけ回答率を上げられるように工夫することも大切。上記のチャットボットをはじめとする便利なシステムも導入しつつ、顧客のストレスを軽減できるアンケートを考えてみましょう。