画期的な通販システムを導入!アメリカの眼鏡屋さん「Warby Parker」とは

ネットの普及に伴い、ECサイトは今や定番の経営方法になりつつあります。従来のブランドの中でも通販に対応しているものが多々出てきているので、もはやネットで買える、は当たり前の時代になったと言っても過言ではないでしょう。

しかし、それは逆に「競争率が高まった」という意味にもなるはず。これからのECサイトはより顧客の満足度を高められるよう、独自の新しい手法を生み出していく姿勢が求められるかもしれません。

そこで今回は、アパレル業界の中でも画期的な通販戦略により、たった5年ほどで人気ブランドへ跳ね上がったとされる「Warby Parker(ワービーパーカー)」を参考に、ブランディングのポイントを見ていきたいと思います。

アパレル業界のネット通販においては「試着できない」が長年の課題だった

Warby Parkerは2010年に設立されたアメリカの企業ですが、その後2~3年で急激に注目を集めるようになりました。その理由のひとつが「通販で気になるメガネを試着できる」サービスを設けたことだと言われています。

メガネは洋服や靴に比べるとサイズそのものに左右されることは少ないですが、昨今では視力を補正する以上に見た目がオシャレ、かつ自分に似合っているかを重視する人も多いので、ネット通販においては他のアパレル系のアイテム同様、以下のような課題が生まれやすかったと考えられるでしょう。

問題点① 画像イメージと違う、という理由で返品されることが多い

洋服や靴、バッグ、メガネ…ファッションアイテムは様々ですが、ネットだと基本的に画像が加工・修正されているため、実際のイメージと異なるパターンも多いですよね。もちろん担当者の方は極力実物と変わらないよう工夫していると思いますが、やはりどうしても多少の差は生まれてしまいます。

そうなると、よくある問題が「返品が多い」というもの。商品に興味を持って購入してくれる段階までは行きつくものの、カラーやサイズが合わないからとすぐに返品されてしまうのです。当然料金も返金する流れになるため、こういったトラブルが増えると売上にも響く恐れがあるでしょう。

問題点② 直接接客ができないので、商品を上手く薦められない

どのようなお店でもそうなのですが、アパレルは特に対面の接客が重視される業界だと言われています。なぜかといえば、自分では似合うものや求めているものが判断できず、専門スタッフのアドバイスを求めて商品を買いに来る人も多いからです。

しかし、ネット通販の場合は顧客とコミュニケーションを取りにくいため、購入はほぼ相手方の判断に委ねられます。いざ商品が届いてから似合うかどうかを確認するのも顧客本人となりますから、上記のような返品に繋がりやすくなる傾向もあるかもしれません。

問題点③ サービスが全体的に地味にまとまってしまう

ファッションアイテムは華やかさ、洗練された雰囲気を演出するためのものだからこそ、一般的なブランドは店舗デザインや丁寧な接客、陳列などにもこだわっていますよね。

ですが、これがネット通販となるとサイトデザインやロゴ、梱包といった部分を工夫するにも限界があるので、全体的にこぢんまりとまとまってしまう、というのも課題のひとつ。顧客に非日常感を体験してもらいにくいことから、ブランディングがより難しくなるのです。

しかし、Warby Parkerの試着サービスは、そういった問題点を一新。とても画期的な方法を生み出し、一気に人気眼鏡ブランドへと躍進しました。

Warby Parkerの試着サービスは「ユーザー体験」重視なのが特徴!

では、Warby Parkerの試着サービスには一体どのような特徴があるのか?というと、以下のポイントをご覧ください。

ポイント① 5日間で、5つのフレームを体験できる

Warby Parkerの試着サービスでは、気になったデザインを「5つ」一度に試すことができます。期間は基本的に5日間。つまり、毎日違う眼鏡を付け替えることで、自分のファッションに似合うかどうか、雰囲気にマッチしているかなどを詳しく確認できるというわけですね。

ポイント② 送料は無料

しかも、送料は無料。気に入ったフレームを選んだ後は同封されている返品ラベルを貼って送り返すだけでOKなので、非常に手軽です。確かに店舗で試着をする時には「ふらりと立ち寄って、気に入ったものがあれば買い、なければ改めて検討する」といった形で、特にサービス料を求められることはありませんから、そういった意味では店舗での接客をイメージしたサービス、とも言えるかもしれません。

ポイント③ SNSとも連動し、試着した写真をアップできるように

Warby Parkerの試着サービス最大の特徴が「SNSとの連動を重視している」点。ブランド専用のハッシュタグをつけてInstagramにアップすれば、友人をはじめとするフォロワーから意見を求められるという仕組みです。

箱のデザインにもこだわり、SNS映えを意識したシックなデザインとなっているため、「話題のWarby Parkerの眼鏡を試着してるの!」という顧客の非日常体験に繋がりやすいと言えるでしょう。

◎SNSを活用することで、口コミが広まった経緯も!

SNSとの連動は、Warby Parkerに大きな「新規顧客の獲得」効果ももたらしました。SNSで写真をアップする人が増えるごとに話題性が高まり、口コミが広まって人気ブランドとして急成長するに至ったのです。若年層(40代以下)の顧客の実に6割程度がSNSをきっかけに購入を検討したと言いますから、影響力は絶大ですね。

品質やCRM施策も妥協しない!Warby Parkerの密かな努力

このように、当時は決して今ほど日常に寄り添っていなかったSNSをいち早く活用し、画期的な試着サービスを生み出したWarby Parker。しかし、当然ながら品質が伴わなければ、ここまでのブランドに成長することはなかったでしょう。

中間業者を排除し、高品質な商品をローコストで提供

一般的なブランドでは製造者と販売者の間にミドルマンと呼ばれる中間業者が挟まれるため、そこにマージンが発生します。しかし、Warby Parkerの場合はその関係を排除し、社内にデザイナーを抱えることでコストパフォーマンスを向上。相場の4分の1程度の販売価格を実現しました。

「文学」を掛け合わせた、インテリジェンスなブランディング戦略

ブランドには、やはり「イメージ」が重要です。洗練された商品であるという印象を与えるために、Warby Parkerは様々なブランディング戦略を行いました。その中のひとつが「本」というインテリジェンスなアイテムを、ブランドのキーアイテムにすること。

アメリカの小説家ジャック・ケルアックの未完作品の登場人物を由来としたブランドネームに、眼鏡と一緒にクラシカルな書籍が並ぶ店内、一部の店舗ではハイセンスな本の販売も行い、オリジナルの絵本を手がけるなどしてWarby Parkerを「知的・かつ教養の高いブランド」へと高め上げていったのです。

売上の一部を慈善団体に寄付することで、ロイヤリティイメージを構築

Warby Parkerで眼鏡を購入すると、売上の一部が発展途上国への支援を目的とした慈善団体に寄付されるのも特徴。「見る権利をすべての人へ」を信念に、発展途上国で眼鏡を販売するためのトレーニングに貢献しているのです。

顧客にとってはあまり関係ないように思える人もいるかもしれませんが、特にアメリカではキリスト教の精神やチップ文化が根付いていることから、寄付をはじめとする慈善事業はとても身近なものとして考えられています。こういった取り組みはセレブリティにも評価されており、ロイヤリティの高い顧客獲得のきっかけにもなったようです。

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