通販事業において非常に重要なのが「商材選び」。何を売るか、何であれば他社と差別化できるか、は最終的な売上やLTV(顧客生涯価値)にも繋がりますし、成功のカギを握っているとも言えるでしょう。
しかし、実は通販には「向いている商材」が存在するって知っていますか?今回は代表的な商材や選び方のポイント、仕入れ方法などについて詳しく見てみましょう。
ネットショップで特に売れている、代表的な商材といえば?
まず、ネット通販事業においてよく選ばれている商材について。大手総合通販サイトを確認してみると、代表的なものとしては以下が挙げられることが分かります。
⒈衣服(アパレル系)
⒉アクセサリー(時計含む)
⒊魚介類・水産加工品(かまぼこや干物、燻製、缶詰など)
⒋お酒・ドリンク
⒌車のパーツや車用品
⒍化粧品(ヘアケア・香水などを含む)
⒎スイーツ
⒏家電
⒐生活雑貨・日用品
⒑その他食品(ハチミツや健康食品など)
アパレルに関しては店頭で実物を確認してみないと不安、という方も多いでしょうが、最近では無料で事前に試着できるサービスも存在するためか、ネット通販もかなり普及しています。また、元々の値段がかなり安い場合は多少イメージと違ってもOK、と割り切れるところもあるのかもしれません。
また、保存の効くお酒や水産加工品、コスパ良くストックしておきたい日用品や化粧品、スペックである程度想像しやすい家電や車パーツ、気になるけれど近くで売っていない特別な食品やスイーツなども人気があるようですね。
「特別感」が重要!通販の商材を選ぶポイントは?
代表的な商材については前述した通りですが、特にジャンルをひとつに絞って商品を販売する「単品リピート通販」事業を行う場合は、慎重にどの商材を選ぶか考えなければなりません。では、一体どのようなポイントをおさえる必要があるのでしょうか?
その① 自分が詳しいジャンルの商材を選ぶ
もし自分が深い知識を持っている分野があれば、それに合わせて商材を選ぶという方法があります。例えば車やコンピューターのパーツなど、自信を持って顧客満足度の高い商品を勧められるというものがあれば、商材として検討しても良いでしょう。その場合は、購入後の相談やフォローなどもできるようにしておくのがおすすめです。
注意点:他社と差別化するためのセンスが求められる
その② ニッチな需要がある商材を選ぶ
本当はもっとこだわりたいけれど、近くに品ぞろえが豊富なお店がない!と思われやすい商品もネット商材向きです。例えばアンティーク家具や美術品、希少度の高いお茶やコーヒー、防犯カメラやマッサージ機など、身近に専門店が少ないものを探すのが良いでしょう。
注意点:豊富な品揃えを実現するためには、知識や人脈が必要なことが多い
その③ ハンドメイド・オリジナル商品を選ぶ
自分で作ったハンドメイド作品や、自社で開発したオリジナル商品を販売するのも最適です。単品リピート通販では他社との差別化をはかるため、基本的に自社開発の商材が選ばれることが多いよう。例えばアクセサリーや化粧品、健康食品などが代表的で、消費者から見て他にはない魅力を感じる商品を選ぶのがポイントと言えるでしょう。
注意点:開発や制作ノウハウが必要&特別感や個性を見出せなければ売れないことも
その④ 消費者目線から適したものを選ぶ
最後に、自分が売りたいものや開発したいもの、という視点を踏まえず「消費者目線で売れそうなものを商材にする」方法があります。上記3つは基本的にどうしてもこだわりたい、自分のセンスを活かしたい(活かせると思う)商材がある、という場合に選択されることが多い手法ですが、ビジネスとして考えるならやはり消費者の観点は必要不可欠ですよね。では、消費者にとって魅力的なネット商材の特徴を見てみましょう。
・その地域でしか入手できない商品
店舗が東京にしかない、その地域ならではの特産品が欲しいけれど、近くに売っていない…その「特別感」がネット商材の決め手。最近では、地元民にとっては長く愛されるお店だけれど、他には展開していないというようなお店がネット通販を始めるケースも増えてきましたね。
・他店より安く仕入れられる商品
一応身近でも売っているけれど、送料込みでもネットの方が安い、という商品も需要があります。ネットは人件費や家賃などがかからないので、仕入れ先さえ確立できていれば安価に提供しやすいですよね。
・対面で買いにくい商品
本当は欲しいけれど、買っているところを見られるのが恥ずかしい…そんな商材もネット向きです。アダルト系のグッズが代表的ですが、中には育毛剤やダイエット機器などを人前で買うのは抵抗がある、という人も。
・大きすぎて自力では運べない商品
家具や家電などをその日のうちに持って帰ろうと思っても車でなければ運べませんし、物によっては車に乗り切れないこともありますよね。しかしネット通販なら自動的に自宅に運んでもらえますから、消費者にとっては手間がかかりにくいと言えます。
・定期購入できると便利なリピート商材
継続的に使うものだけど、なくなりそうになったら買い足すのが面倒、という商品もあります。化粧品や健康食品などが代表例ですね。特に単品リピート通販の場合、売上を安定させるためには繰り返し購入してもらう必要があるので、定期購入システムが設けられているのが一般的。消費者にとっても手続きなしで毎月届く、というのは助かります。
注意点:すべてを満たした商材を見つけるのは難しく、プラスアルファの魅力が必要になる
◎逆にネットで売れにくい商材の特徴は?
逆にネットで売れにくい商材の特徴としては、以下の3点が挙げられます。
・色を確認しにくい商品(白基調だと特に不利)
・画像だとどんなものか判別しにくい商品
・説明しにくい商品
白一色で背景も白だと映えにくいため、オリジナル商品の場合は多少差し色を加えるなどして工夫しましょう。また、パッと画像を見ただけでは用途が分かりにくい商品や、機能が目新しすぎて説明しにくい商品なども不向きだと言われています。例えば従来製品とはまったく使い方が違う、となると一見面白い視点に思えますが、ネット検索で単語がヒットしにくいと売れない傾向があるのです。
通販商材では「仕入れサイト」も利用できる!
通販の商材が決まったら、今度は「仕入れ」についても考えなければなりません。オリジナルで開発した商品や自分なりの伝手がない場合、一般的には「メーカーから直接仕入れる」「展示会等に足を運び、信頼できる問屋と契約する」「海外から輸入する(バイヤー経験が必要)」などの方法があります。
しかし、ネット通販事業の場合は「仕入れサイト」を活用する手も。仕入れサイトはオンラインの問屋さん的な立ち位置で、ニーズに合わせた商材の提供を専門的に行うサービスです。代表的なサイトとしては以下をご覧ください。
・NETSEA(ネッシー):総合
・SUPER DELIVERY(スーパーデリバリー):総合
・Ditt-Datt(ディットダット):北欧雑貨
http://www.ditt-datt.com/index.php
・TOPWHOLE(トップホール):アパレル
ネッシーやスーパーデリバリーは総合卸売として多種多様な商品の問屋として機能していますが、ディットダットは北欧雑貨、トップホールはアパレル系など、ひとつのジャンルに特化した仕入れサイトも存在します。自社で取り扱う商材に合わせて、使いやすい仕入れサイトを吟味しましょう。